ビル経営管理士とは?ビルメンに必要なの?【日本ビルヂング経営センター】
ビル経営管理士
ってなんですか?
うちの会社は資格手当の支給対象になってるんですが・・。
ビル経営管理士は、ビルメンというよりはビルマネ系の資格です。
資格手当が支給されるなら取得しても良いかもしれませんが・・。
ビル経営管理士という資格をご存知でしょうか。
ビルメンでも資格の名前すら聞いたことがない方もいると思います。
今回はそんなマイナー資格であるビル経営管理士について紹介したいと思います。
なお、似た名称の資格である「建築物環境衛生管理技術者(通称:ビル管理士」とは無関係で、試験で出題される問題なども全く異なります。
ビル経営管理士とは
ビル経営管理士は、ビルのプロパティ・マネジメントを担当する際に、一定の能力を有していることを証する為に行われている民間資格です。
能力を有していることを証する・・・・、勘の良い方なら察しが付くと思いますが、ビル経営管理士は業務独占資格ではありません。
一応、人的要件として以下のような使い道もありますが、他の資格で代用も効きます。
- 不動産特定共同事業法の業務管理者の要件
- 総合不動産投資顧問業登録の人的要件
- 金融商品取引法の不動産関連特定投資運用業登録の要件
ちなみに試験で問われる内容は、ざっくりと以下のようになっています。
- ビル経営・管理の為に必要な計画立案能力
- テナントに対し、不動産に関する各種契約交渉、賃料回収等を行う能力
- 建物の維持保全に必要な知識等
建物の維持保全に必要な知識等の中で、ビルメンテナンス関連の知識も問われます。
ビル経営管理士試験の概要
次にビル経営管理士試験の概要を紹介します。
試験を管轄している団体
団体名 | 一般社団法人日本ビルヂング経営センター |
URL | https://www.bmi.or.jp/index.html |
日本ビルヂング経営センターは1980年に発足し、ビルの経営管理に関する人材育成、知識の普及などを目的としています。
それら業務の中の一環として、ビル経営管理士試験は実施されています。
受験資格
無し(誰でも受験可能)
受験料
33,000円(税込)
高い!!!
試験科目
賃貸オフィスビルに関して、以下の4科目が出題されます。
- 企画・立案業務
- 賃貸営業業務
- 管理・運営業務
- 総合問題(免除可能)
ビル経営管理講座(科目免除)
日本ビルヂング経営センターが開催している有料講座を受講することで、試験科目のうち「総合問題」を免除することが出来ます。
この講座はWeb講義となっており、6月1日~9月30日までの間に受講しなくてはいけません。
なお、受講料は驚異の132,000円(税込)となっています。
かなり強気の価格設定ですね!
申し込み方法などは日本ビルヂング経営センターのホームページでご確認ください。
URL:https://www.bmi.or.jp/abm/course-info.html
試験日程
毎年12月頃実施されます。
2023年の試験は以下の日程となっており、4科目と3科目受験で日程が違います。
4科目受験 | 2023年は12月9日(土) |
3科目受験(科目免除) | 2023年12月10日(日)~2023年12月16日(土)のいずれか1日 |
申し込み方法
一般社団法人日本ビルヂング経営センターのホームページからweb申し込みができます。
申込期間は毎年10月頃となっています。
URL:https://bmi-cba.jp/CBATE/cba_login.php
受験地
受験地は4科目受験と3科目受験で異なります。
4科目受験 | 札幌、仙台、東京、横浜、名古屋、大阪、広島、福岡 13か所 |
3科目受験(科目免除) | 全国約300か所の試験センター |
試験方式
試験方式は4科目、3科目受験ともにCBT方式となっています。
CBT方式:コンピュータ(パソコン)を使った試験方式のこと。
合格基準
3科目合計300点満点中180点以上で、かつ
- 「企画・立案業務」科目については60点以上
- 「賃貸営業業務」科目については55点以上
- ・管理・運営業務」科目については50点以上
合格率
2023年に実施されたビル経営管理士の合格率は66.5%でした。
内訳は以下のようになっています。
受験申込者数 | 743名(2022年度 753名) |
受験者数 | 695名(2022年度 679名) |
合格者数 | 462名(2022年度 514名) |
合格率 | 66.5%(2022年度 75.7%) |
受験者数はかなり少ないですね。
受験料が33000円と高額ですが、743名しか申し込みがないので2400万円程度しか回収できないようです。
合格発表
1月末頃
2023年試験は、2024年1月31日(水)に発表されました。
ビル経営管理士の勉強方法
恐ろしいことにビル経営管理士専用の市販教材は販売されていません。
主な勉強法としては、試験センターで公開されている前年分の過去問を使って自分で調べながら勉強します。
もしくは、先ほど紹介した科目免除講習(ビル経営管理講座)を受講することで貰える教材を使って勉強することになります。
勉強するための教材が無いって・・。
この試験は講習の受講が必須なのかもしれませんね。
まとめ「ビルメンなら不要。他の資格にお金をかけよう!」
この記事ではビル経営管理士について紹介しました。
この資格は、ビルメンとして働く分には不要な資格といえるでしょう。
また、ビルマネとして働く分にも、個人が自費で受けるほどの資格でも無い気がします。
そもそも独占業務といえるほどの効力が無いですし、受験料(受講料)も高すぎます。
これを取るなら同じ不動産系の資格である、宅建士やマンション管理士など取得したほうが確実に役に立つことでしょう。
ビル経営管理士を受験するなら会社が全額出してくれる場合のみですかね・・。
何故か私の会社ではこの資格に手当が毎月支給されます。本当に謎です。
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