
おい、ヘタ・レイ。
親戚のおじさんから20代の若者はビルメンなんてやるなって言われたぞ。
どういうことだ。
ワシみたいな20代はビルメンやったらアカンのか?



それは昔のビルメンのイメージが強いからだと思います。
今はどこのビルメン会社も(一部を除いて)多くの若者が働いていて活気がありますよ。
よく年配のビルメン経験者から「若い人はビルメン業界に来るな」といった声を聞くことがあります。
実際、私も以前勤めていた現場で、年上の同僚にそう言われた経験がありました。
また、ネットで「ビルメン 20代」などと検索すると、「20代でビルメンはやめとけ」といったネガティブな意見も目に入りますよね。
そんな話ばかりを聞いていると、これから業界に入ろうとしている20代や30代前半の方にとっては、不安になるのも無理はありません。
この記事を読んでいるあなたも、
「このまま就職していいのかな」
「ビルメンって楽って聞くけど、本当に大丈夫なの?」
と悩んでいるのではないでしょうか。
たしかに、ビルメン業界には年配の方が多く、若手が少ないのも事実です。
そのため「若い人は向いていない」「やりがいがない」などと語られることも多いのですが、そういった意見は一部の職場や個人の体験に偏っているケースも少なくありません。
実際に私は20代でこの業界に入り、気づけばもう10年以上が経ちました。その中で私と同じように20代からビルメンをやっている人にもたくさん出会ってきました。
もちろんビルメンは楽なことばかりではありませんが、「若者がビルメンを選ぶのはアリかナシか?」と聞かれれば、私ははっきり「アリ」と答えます。
この記事では、若いうちにビルメンになるメリットと注意点を、私の実体験を交えながら、できるだけリアルにお話していきます。
新卒や20代からビルメンは全然アリ!(条件つきだけど)


いきなり結論から言いますが、新卒や20代からビルメンになることは全然アリだと思います。
むしろ「なぜダメなのか?」と聞かれても、正直なところあまり理由が思いつきません。
ただし、これは誰にでもおすすめできるわけではなく、以下の2つの条件のどちらかに当てはまる場合に限ります。
①やりたい仕事がない人
自分に向いている仕事が分からない、特にやりたいこともない――
そんな状態なら、若いうちからビルメンになるのはかなりアリです。
実際、私もこれに該当していました。
高校を卒業してから特にやりたい仕事も見つからず、20代の大半をニートやフリーターとして過ごしてしまいました。
親を安心させたいという気持ちはあったものの、何をしたらいいか分からず、求人にも応募できない日々。
いま振り返ると、もっと若い時期にビルメンのことを知っていれば、すんなり正社員になれて、きつすぎない仕事をしながら資格も取れて、もっと有意義な20代が過ごせたのではと思います。



20代から正社員になっていればもっと親孝行も出来たなと思いますね・・。
とりあえず何もせずにニート・フリーターをダラダラ続けるくらいなら、20代からビルメンを始めた方が何万倍もマシです。
このタイプに当てはまる人は、ぜひビルメンという道を選んでみてください。
②ビルメンを極めたい人
ビルメンという仕事に興味があって、極めていきたいという思いがあるなら、これも間違いなく20代から始めるべきです。
若いうちから始めると、周囲が年上ばかりなので最初は少しギャップを感じるかもしれません。
でもその分、職場の空気は落ち着いていて変にギスギスした人間関係が少なく、実は若い人にとっても居心地の良い職場が多いです。
また、未経験でも採用されやすく、資格を取れば昇給のチャンスもあります。だからこそ、早いうちに始めてコツコツ経験を積んでいくのは大きな武器になります。
「誰でもできる仕事」と言われがちなビルメンですが、実際には建物管理に関わる幅広い分野を経験できるため、いろいろな知識が自然と身につきます。
それに、業務に関連した資格を取っていけば、仕事の幅も広がりますし、仕事へのやりがいも感じるようになります。
好きな仕事を選ぶことは日本国民の自由です。
もし「ビルメンって面白そうだな」「自分に合ってそうだな」と思ったなら、年齢なんて気にせず、自信を持って飛び込んでみてください。
なぜ新卒(20代)はビルメン業界に来るなと言われるのか?
そもそも若者がビルメンになってはいけないと言われているのは何故なのでしょうか。
一般的によく言われているのが以下の2つの理由だと思います。
- ビルメンは誰でも出来る仕事なのでスキルが身につかない
- 何歳からでもビルメンになれるから若者は別の仕事をしろ
上記の理由について、それぞれ私なりの考えをお話しします。
①ビルメンはスキルが身に付かない
ビルメンは楽な仕事で、簡単な作業しかできず、専門的な仕事は業者に丸投げなのでスキルが身につかないと言われています。
しかし、この理由でビルメンになることをやめるのは意味がわかりません。
おそらく若いうちからビルメンを目指す人の多くは、仕事よりプライベートを優先したいという理由が大半ではないでしょうか。
もちろん、中には設備管理を極めたいという人もいますが。
実際、私も仕事よりプライベートを大切にしたいタイプです。
休みは平均以上にほしいですし、仕事がある日も帰宅してからゆっくり過ごす時間が欲しいと思っています。
毎日残業で会社に12時間拘束され、通勤に往復3時間もかかる生活では、いくら給料が良くても続きません。
1日に仕事に使う時間が15時間を超え、睡眠や食事・入浴時間を差し引くとほとんど自由な時間がありません。



ほんまやで。
ワシは仕事よりもプライベートを大切にしたいんや!



上記のような生活だと仕事のために1日15時間も使ってることになります。
睡眠時間や食事、お風呂の時間を入れたら、もう何も出来ません・・・。
その点、残業が少なく休みがしっかり取れるビルメンの仕事は、私に合っていると感じています。
もちろん巡回型ビルメンのように激務な現場もありますが、他のきつい仕事と比べれば楽な方です。
また、どうしても合わない現場に配属された場合は、私のように別のビルメン会社に転職すれば解決できます。





そんな簡単に転職できるものなの・・?



ビルメンは1年程度の実務経験と関連する資格をいくつか持っていれば簡単に転職できますよ!
ビルメンにも独自のスキルはあります。
例えば、トラブルが起きたときの一時対応スキルや、一時対応で復旧しない場合にどの専門業者を呼ぶかを判断する経験はビルメンでしか積めません。
また難関資格を取得して、資格が必要な設備の選任者になれば、資格と専門知識を兼ね備えた最強のスキルが身につきます。
さらに出世して現場の所長などマネジメント側になれば、対外交渉スキルも磨けます。
こういった業務内容を知らずに、一般的なイメージだけで「ビルメンはスキルが身に付かない」と言うのは職業差別だと言えます。
②ビルメンはいつでもなれる
「ビルメンはいつでもなれるから、若い人は来ないほうがいい」という意見もよく聞きます。
しかし、中高年になって未経験でビルメン業界に転職する場合、待遇の良い系列系ビルメン会社への入社はかなり難しいのが現実です。



中高年が系列系ビルメン会社に入社することが絶対に無理というわけでは無いのですが、そこそこ難しい資格を持っていないと厳しいのが現実です。
そのため、いずれビルメンになるつもりなら、若いうちから経験を積むほうが結果的に有利です。
中高年でも系列系ビルメン会社に入社することは不可能ではありませんが、難しい資格を持っていないと厳しいケースが多いのが実情です。
待遇の良い系列系ビルメン会社を狙おう
若いうちからビルメンを目指すなら、入社する会社選びは慎重にしましょう。
おすすめは系列系と呼ばれるビルメン会社です。
系列系ビルメン会社は独立系に比べて昇給や福利厚生が充実しているため、長く勤める可能性が高い若手には特におすすめです。



そうなん?実家暮らしだしお金なんてそんないらないけどなぁ。
私も20代のころは、休みがそこそこあれば年収250万円とかでも全然いいかなと思っていましたが、アラフォーにもなってくると結婚、家のローンなど必要なお金も増えてきますので、年収250万円でやりくりするのは難しいと感じるようになりました。
系列系ビルメン会社であれば、入社時は年収300万円程度しか貰えなくても、30歳で年収400万円を超えるようになり、40歳で500万円を超えます。
ちなみに独立系ビルメン会社でも、上位の会社に入社して資格取得を頑張れば年収500万円近い金額は問題なく狙えます。
★以下の記事では、ビルメン会社を待遇などで比較して紹介しています。会社選びの参考にしてください。


新卒ビルメンの方からのコメント
私のYouTubeチャンネルのコメントで、実際に新卒でビルメンに就職したからこんなコメントを頂きましたので紹介します。
ビルメン最高や。フルタイムのフリーターよりラク。ましてや、これより楽な正社員とかないでしょ。友達の話しきいてもビルメン(当たり現場)よりらくな仕事の話聞いたことない。「みんな大変だなー」と思う。たまに、大手企業は楽とか言ってる人いるけど、そういう奴は単純作業嫌いな有能、もしくはその会社しか知らないからまともに比較できてないだけ。 ビルメンの点検って、数字書き写したり、外観見たり、写真撮ったり、異臭しないか、警報でてないか、テスター適当にぶっ刺して値みるぐらいのだから。入る前は色々な機械使って点検してると思ってたけどそんな難しいものじゃなかった。軽微な修繕だってネットで調べれば出てくるようなものしかないし。ま、修繕なんて殆どしないで業者に丸投げの方が多いけどね。 今ビルメンだけど不満は、年収低い、通勤時間長い、現場異動があるってことぐらいだわ。でも、これらは入社前からわかってたことだから…これを理由にビルメンを嫌いになるとかはないね。じゃあ、なんでそんな会社に入社したのかと言うと…これより良いビルメン会社に内命を貰えなかったから!やはり、新卒と言えど人気のあるビルメン会社は理系、資格持ちを優先して採用してたね。ビルメン会社のインターンも結構参加したけど文系より理系の人の方がずっと多かった。そもそも、文系は受けれないビルメン会社も沢山あったし。中には、新卒のくせに電験三種持ってる理系の人や京都大学の人がいてびっくりした。今の会社は年間休日と当たり現場が多いから、転職したくなった時に有利だと思って入社した。予想通りだった。将来的にも、自分の人生にはビルメンという選択は必須だった。後悔は全くない。 ビルメンを知るきっかけになったビルメンの田中さんと業務理解を深めさせてもらったヘタレイさんには感謝しかない。ビルメンという職業のお陰で数百人の自タヒ防止になってると思うわ。ありがとうございます!
私のYouTubeチャンネルのコメント欄
この方は当たり現場に配属されたようで、平和なビルメンライフを満喫されているようです。
もちろん仕事上でツライ事もあると思いますが、デメリットよりもメリットのほうが勝っているためビルメンに就職したことを満足しているみたいで本当に良かったです。



この他にもライブ放送中にビルメンに転職して良かったというコメントを頂くこともあります。
新卒や20代がビルメンに就職するオススメの方法


30歳以下(新卒・第二新卒含む)でビルメンに就職するなら、就職エージェントを利用してください。
就職エージェントでは、求職者ごとに担当のアドバイザーがついてビルメン会社に就職するまでのサポートをしてくれます。
- エージェントが希望にあった会社の紹介をしてくれる
- 企業との間に入って面接の日程調整をしてくれる
- 内定後の給与交渉をしてくれる
- 履歴書の書き方を教えてくれる
- 面接の練習をしてくれる
- 面接で聞かれる質問などを教えてくれる
- 最後まで無料で使える
初めての就職で不安という方は絶対に利用したほうがいいです。
というか利用しないと損です!
以下の記事で、20代向けのおすすめ就職エージェントを紹介していますので参考にしてみてください。


新卒や20代でもビルメンはおすすめ


私は20代でビルメンに就職しており、仕事上で嫌なことも多々ありましたが、なんだかんだで満足できる生活が送れています。
そのため、どうしても若い人がビルメン目指すことに肯定的な意見になってしまいます。
- アラフォー
- 持ち家あり(ローン完済)
- 既婚
- 年収550万円
- 残業は月に10時間程度
- 年間休日120日以上
- 趣味は配信と旅行
最後にお聞きしたいのですが、この記事を読んでみて若いうちからビルメンに就職することが悪いって感じますか?
収入もそんな悪くないですし、仕事を極めようと思えば電気主任技術者選任やビルマネジメントなど様々な分野で活躍できるのでビルメンは面白い業界だと思います。
20代で進みたい業界が決められない方は、就職候補の中にビルメンという選択肢を入れてみても良いと思いますよ!




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