JINビルメンに興味があるんすけど、将来性ってあります?
仕事が無くなることはないですよね?
あと、モテますかね?



ビルメンは単純労働が多いですし、AIに取られないか心配になりますよね。
私なりに業界の将来性について考えたので紹介します。
ちなみにビルメンはモテないです。
近年、ビジネスの中にAIを取り入れるなど、企業のDX化がニュースなどで取り上げられています。
AIの導入やDX化により業務が効率化されてしまうと、仕事に必要な人員が減ってしまい、雇用が減ってしまうのではと心配になりますよね。
ちなみに一般事務などは、それによって影響を受ける職業と言われています。
他にも影響を受ける職業はたくさんあると思いますが、ビルメンはどうなのでしょうか。
この記事ではビルメンの将来性について、ビルメン歴10年である私の考えを解説したいと思います。
私の現場での実感に加えて、野村総合研究所のレポートや業界の調査など、2026年10月時点で確認できる公開情報もあわせて紹介します。
- ビルメンの仕事は当分なくならない(人の手が要る不具合対応と、法律で決まった資格があるため)
- DXで減るのは、点検の記録・検針・清掃など一部の作業
- 既存のビルはDXの導入が進みにくく、私の現場は今も導入ゼロ
- 業界はむしろ人手不足で、設備管理は将来さらに人が足りなくなると見られている
ビルメンテナンスのDX・AI化の現状


まずはビルメンテナンスにおいて、DX化が可能な業務について調べたので紹介します。
DX化とはデジタルトランスフォーメーション(digital transformation)のことです。
デジタル技術を使って、仕事の進め方やサービスのあり方を作り変え、変わり続ける世の中の要求に応えていく取り組みを指します。
簡単にいうと、デジタル技術を導入して便利で豊かな社会を作り上げていこうってことです。
ビル管理の人手不足とデジタル化の課題については、野村総合研究所の以下のレポートも参考にしました。
ビル管理人材の人手不足解消に必要なコミュニケーションのデジタル化(野村総合研究所)
ペーパーレス化の導入
ビルメンテナンスでは、点検報告書や契約書などの紙書類が重視される傾向にあります。
しかし、SDGs達成にもつながるため、DX化の一環としてペーパーレスを進める必要性が増してきました。
例えば、普段の機器点検やメーターの検針に使用している用紙を、タブレットなどに置き換えるビルメン会社も増えています。
タブレットに入力した情報は、インターネットを介して会社のサーバーに共有されデータとして保存されます。
これにより資源の節約にもなりますし、点検内容はデータベースに保管されているため情報の管理や利用も容易になります。
IoT(センサー、カメラなど)の導入
IoTとは、センサーやカメラなどの小型機器がインターネットや社内ネットワークシステムにつながることを指します。
ビルメンテナンスは人の目で確認する作業も少なくありません。
例えばメーターの数値確認にカメラを利用したり、設備の不具合のチェックなどにセンサー類を活用すれば、これらの業務を効率化できます。
また、IoTは不具合や老朽化の予測などにも役立てられています。
IoTは「Internet of Things」の略で、様々な機器をインターネットを使って遠隔で操作・管理することなどを指します。
Amazonが発売しているアレクサによる家電の遠隔操作などはIoTであるといえます。
我が家でも導入してますが、「リモコンでコントロールできる家電」は自分の声で運転・停止・操作が出来るようになって大変便利になりました。
ロボット技術の導入
ビルメンテナンスでは、ドローンによる高所の計測・点検がすでに実現されています。
遠隔操作や自動運転が可能であることから、頻繁に点検できなかった箇所のメンテナンスに活用されています。
この結果、劣化や不具合の早期発見も可能になりました。
また、人と同じように自動または遠隔操作で清掃できるロボットの活用も進んでいます。
例えば掃除用アバターロボットは人手不足の解消に効果的です。
大阪の星光ビル管理は、管理している約2,300件の施設のうち条件の合う施設に、2023年4月から2024年末までで清掃ロボット600台の導入を目標にしていました。
参考:DX清掃ロボット「Whiz i アイリスエディション」ビルメンテナンス事業最大規模 600台導入決定(アイリスオーヤマ・星光ビル管理)
ただ、ロボットの導入が進んでいるのは、床の清掃のように同じ作業をくり返す仕事が中心です。



警備員の巡回をドローンで代用するなんて話を聞いたことがあります。
ビルメン(設備員)も設備の点検のためにビル内を巡回をしているため、これをドローンに置き換えることも可能かもしれません。
(この場合、機械室の扉を電子錠にする必要がありますが)
AI(人工知能)の導入
AIは人間の知的な思考、行動をプログラムとして実現する技術のことで、近年は自動学習機能などによって、技術は飛躍的に進歩しているようです。
ビルメンテナンスにおいては、ビル全体の省エネ運転や、複数台のエレベーターの運行最適化などにAIが応用されています。
また、過去の膨大なビルメンテナンスの報告データを基に、備品の交換時期を予測して補充する在庫管理システムが実用化されているようです。



モーターから発生する異音や配管の漏水箇所の特定なども、AIを活用すれば判明する時代がくるかもしれませんね。
BIMの導入
BIMは「Building Information Modeling」の略で、コンピューターによって立体モデルを作成し、実際の建物の設計・工事、管理に活用できる技術です。


これまでは建物の構造や設備機器などの情報を調べるためには、CADなどによる2次元の図面で確認するのが一般的でした。
しかし、BIMを導入した場合は、建材や設備機器のメーカーや種類など、維持管理に必要な情報を3次元モデルによって見える化できる点が特徴です。
近年では施設管理を含めた建物全体のライフサイクルマネジメントに、BIMが応用され始めているそうです。
国土交通省のガイドラインは令和8年3月に第3版が公開され、2026年4月からは建築確認でBIMを使った図面審査も始まりました。
DX化によるビルメンへの影響
さて、ビルメンテナンスのDX化についてご覧頂きました。
ちなみに現在私が勤務している現場では何一つ導入されていません。
また、これまで勤務してきた現場でも「ペーパーレス化の導入」で紹介しましたタブレットを利用していたくらいで、その他の技術は一切触れたことがありません。
この理由は簡単で、既存のビルにこれらの技術を導入しようとすると莫大なコストがかかるからです。
タブレットやドローンのように、費用負担がビルメン会社であれば試しに導入してみようかとなるかもしれませんが、AI(人工知能)やBIMを導入するにはビルオーナーの協力が必要なので、どの程度の効果があるかもわからないのに採用なんてするわけないんですよね。(ビルオーナーは利益重視です)
そもそも、今あるビルは古い建物が多いです。ザイマックス不動産総合研究所の「オフィスピラミッド2025」によると、東京23区の賃貸オフィスビルの平均築年数は34.6年で、中小規模のビルでは築20年以上が8割を超えています。
しかし、これから新たに建設されるであろうビルには、これらの技術がどんどん採用されていくのは間違いないと思います。
AIでビルメンの仕事はなくなるのか?
では、「ビルメンの仕事はなくなるのか?」という本題に戻ります。
先ほどのDX化の内容と、ビルメン(設備管理)に求められる業務を比較して頂ければわかると思いますが、当分の間はビルメンの業務が無くなることは無いことがわかりますよね。




もちろん、DX化の導入により簡略化する業務は出てくると思います。
しかし、どんなにDX化しようとも、ビルメンの場合は人の手を使って作業しないといけない業務が多々あります。
例えば、トイレの詰まり除去、配管からの漏水、漏電した場合の一時対応、雨漏り対応などの業務を置き換えることは不可能でしょう。
どんなに高性能なビルでも設備を長年使用していれば、経年劣化によりこれらの不具合は起こりうるものです。
技術が進歩し「絶対に詰まらないトイレ」、「クラック(ひび割れ)が発生しないコンクリート」などが発明されれば、こういった業務が無くなるかもしれませんが、さすがに現実的な話ではありません。
いずれにしても、現代の日本において導入されている技術では、ビルメンの仕事を無くすことは出来ないと私は思っています。
そして、その技術を使って建築されている近年建てられたビルは、このまま50年以上使っていくことが想定されます。(部分的に改修はすると思いますが、既存建物に大きな設備変更は現実的ではありません)
つまり、今からビルメンになろうとしている方も、今後50年は仕事が完全に無くなる心配はしなくて良いということになります。



むしろ、ビルメンの仕事が無くなるほどAIなどが進歩したら、他の仕事も無くなると思います。
人間が働かなくても生きていける時代がくるということです!
ビルメンテナンス業界の今後:むしろ人手不足
仕事がなくなるどころか、ビルメン業界はむしろ人が足りていません。
野村総合研究所の2025年のレポートでは、電気主任技術者は全体的に人手不足で、その中でも賃金が比較的安いビル管理の人材は、特に大きく不足すると予想されています。
また、ザイマックス不動産総合研究所が2024年6月にビルメンテナンス事業者に行った調査では、9割以上の事業者が人手不足だと答えています。設備管理業は今はまだ「あまり厳しくない」ものの、将来は「厳しい」という見立てで、30代以下の採用が難しくなっているそうです。
参考:ビルメンテナンス業界の人手不足の現況を解説、解消のための道筋も(TECH+)


ビルメンには国家資格が必要
ビルメンの仕事において忘れてはいけないのが国家資格の存在です。
日本は法律によって設けられた資格制度によって、あらゆる仕事の領域を縛っています。
ビルメンでいえば、電気主任技術者(電気事業法)とビル管理士(ビル管理法)、最近は需要が落ちてますが冷凍機械責任者やボイラー技士もそうですね。
なお、電気主任技術者は、電気保安協会などへの外部委託で済ませる建物も多く、経済産業省の資料では選任形態の約9割が外部委託です(2023年1月末時点)。ただし外部委託ができるのは、7,000V以下で受電する設備などに限られます。それより高い電圧で受電する大きなビルでは、電気主任技術者を選任しなければなりません。
どんなにDX化が進もうが、国家資格というもので縛ってる以上は仕事が無くなることはありません。
逆にいえば、ビルメンもDX化により人員削減が可能になった場合、資格保有者じゃないと生き残れない可能性もあるということですね。
★ビルメンに必要な資格については、以下の記事で確認してみてください。





ちなみに電気主任技術者を持っていれば、仮にビルメンがダメになっても独立という選択肢もあります。
【関連記事】電験三種の就職先
よくある質問
- AIやDXでビルメンの仕事はなくなりますか?
-
当分なくならないと考えています。AIやロボットで減るのは、点検の記録・検針・清掃など一部の作業です。トイレの詰まりや漏水、漏電の一時対応は人の手が必要で、電気主任技術者やビル管理士など、法律で選任が決まっている資格もあります。
- ビルメンテナンス業界の課題は何ですか?
-
いちばん大きいのは人手不足です。ザイマックス不動産総合研究所の調査では、人手不足の要因として「賃金水準」「職業に対するイメージ」「他業種・同業他社との人材獲得競争」が多く挙がりました。また、野村総合研究所のレポートでは、デジタル化の遅れや、人の目による点検・立ち会いが必須とされる規制が、効率化を阻む理由として挙げられています。
- ビルメンの仕事はあと何年くらい大丈夫ですか?
-
私は、今後50年は仕事が完全になくなる心配はないと考えています。今あるビルはこの先も何十年と使われますし、既存のビルに新しい技術を入れるには大きな費用がかかります。DXは新しく建つビルから少しずつ進むと見ています。
とはいえ、DX化により人の手による業務が効率化されることで人員の削減はあると思われます。 - 未経験から今ビルメンを目指しても大丈夫ですか?
-
大丈夫だと考えています。ザイマックス不動産総合研究所の2024年6月の調査では、9割以上のビルメンテナンス事業者が人手不足だと答えており、設備管理では30代以下の採用が難しくなっているそうです。将来DXで人員が減る場合に備えて、電験三種やビル管理士などの資格を取っておくと安心です。
まとめ(ビルメンの仕事はAIでなくならない!)


今回はビルメンの将来性についてまとめてみました。
技術の発展によって無くなる仕事があるのは事実だと思います。
例えば、コールセンターのオペレーターがやっていた受付業務が自動音声になっていたり、買い物でも無人のセルフレジがだいぶ増えましたよね。
しかしビルメンに関しては、今回紹介したように「経験に基づく技術や知識」が必要であったり、「法律に守られた資格」が必要なので、他の仕事と比べてもDX化の影響は受けにくいのは間違いないです!
むしろ技術が発展すれば、さらに楽できる仕事になるかもしれませんね。


余談ですが、ビルメンは外国人労働者にも仕事を奪われにくいと思います。
というか、私はこれまで外国人のビルメンを見たことが無いです。配信で現役ビルメンのリスナーさんに聞いてみても、同じ意見でした。
ビルメンは「テナントやビルオーナーとの折衝」、「国家資格の取得が必要」など、日本語が完ぺきに出来ていないと難しい業務があるため、外国人には厳しいからというのが理由だと思います。



同じビルメンテナンス業の清掃なんかだと、末端の作業員であればオーナーと折衝も不要ですし、必要な国家資格も無いため外国人も働いていますね。



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