どうもヘタ・レイです。
令和7年10月14日に、令和7年度上期の電験三種合格発表がありました。
すでに公式サイトで合格率などをご覧になった方もいるかもしれませんが、私のブログでも合格率や合格点などを紹介したいと思います!
★前回(令和6年下期)の試験結果の記事↓

電験三種令和7年(2025年)上期試験の合格率
令和7年(2025年)10月14日に電験三種の合格発表がありました。
| 電験三種試験 令和7年(2025年)上期 | ||
|---|---|---|
| 受験者 | 24,766人 | |
| 合格者 | 3,201人 | |
| 合格率 | 12.9% | |
電験三種試験令和7年(2025年)上期の合格率は12.9%でした!
ちなみに前回の令和6年下期試験の合格率が16.8%でしたので、合格率は3.9%も下がったようです。
合格率は大幅ダウンですね。おそらく過去問からの出題割合が減ってきていることが影響していそうです。
ちなみに、受験者数24,766人の内訳はCBT 方式9,503人、筆記方式15,263人でした。
前回のCBT受験者が9,234人でしたので、CBT方式受験者は269人増えたようです。
ヘタ・レイ電験三種初受験なら絶対にCBT方式がオススメですからね!
【関連記事】電験三種はCBT試験と筆記試験どっちがオススメ?
また、受験率は76.6%だったようで、約4分の1の人が受験放棄した模様です。
科目別の結果(電験三種令和7年上期)
こちらは科目別の合格者数です。
| 科目 ()内は合格点 | 受験者 | 合格者 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 理論(60) | 17,173人 | 3,217人 | 18.7% |
| 電力(60) | 16,965人 | 4,211人 | 24.8% |
| 機械(55) | 16,794人 | 3,203人 | 19.1% |
| 法規(60) | 17,255人 | 3,990人 | 23.1% |
最も合格率が高かったのは電力で24.8%でした。逆に一番低かったのは機械で、合格率は19.1%となっています。機械は合格点の調整まで入りましたので難易度が高めだったようですね。
過去の試験との比較【令和4年下期~令和7年上期】
以下は、過去5回分の電験三種試験の合格率との比較です。
| 年度 | 科目 ()内は合格点 | 受験者(人) | 合格者(人) | 合格率 |
|---|---|---|---|---|
| 令和7年 上期 | 全体 | 24,766人 | 3,201人 | 12.9% |
| 理論(60) | 17,173人 | 3,217人 | 18.7% | |
| 電力(60) | 16,965人 | 4,211人 | 24.8% | |
| 機械(55) | 16,794人 | 3,203人 | 19.1% | |
| 法規(60) | 17,255人 | 3,990人 | 23.1% | |
| 令和6年 下期 | 全体 | 24,547人 | 4,117人 | 16.8% |
| 理論(60) | 17,266人 | 5,044人 | 29.2% | |
| 電力(55) | 16,560人 | 4,185人 | 25.3% | |
| 機械(60) | 16,678人 | 4,160人 | 24.9% | |
| 法規(60) | 17,018人 | 4,144人 | 24.4% | |
| 令和6年 上期 | 全体 | 25,416人 | 4,064人 | 16.0% |
| 理論(60) | 17,705人 | 4,103人 | 23.2% | |
| 電力(60) | 17,310人 | 4,365人 | 25.2% | |
| 機械(60) | 17,459人 | 4,592人 | 26.3% | |
| 法規(60) | 17,945人 | 4,902人 | 27.3% | |
| 令和5年 下期 | 全体 | 24,567人 | 5,211人 | 21.2% |
| 理論(60) | 17,307 | 5,690人 | 32.9% | |
| 電力(60) | 15,894 | 5,375人 | 33.8% | |
| 機械(60) | 16,741 | 5,079人 | 30.3% | |
| 法規(60) | 17,153 | 5,494人 | 32.0% | |
| 令和5年 上期 | 全体 | 28,168 | 4,683 | 16.6% |
| 理論(60) | 20,994 | 5,588 | 26.6% | |
| 電力(60) | 18,411 | 4,685 | 25.4% | |
| 機械(60) | 19,024 | 4,673 | 24.6% | |
| 法規(60) | 20,489 | 5,899 | 28.8% | |
| 令和4年 下期 | 全体 | 28,785 | 4,514 | 15.7% |
| 理論(60) | 20,712 | 5,102 | 24.6% | |
| 電力(60) | 16,984 | 3,540 | 20.8% | |
| 機械(60) | 20,433 | 5,807 | 28.4% | |
| 法規(60) | 19,346 | 3、566 | 18.4% |
さらに過去の試験の合格率などが知りたい方は以下の記事をご覧ください。


受験者数の推移グラフ【令和3年~令和7年上期】
こちらは令和3年~令和7年上期までの電験三種受験者数の推移をグラフにしたものです。


試験が年に2回実施に変更になったことと、過去問からの出題が増えたことで合格者が増えているため、1回あたりの受験者は減少傾向にあります。
合格者数の推移グラフ【令和3年~令和7年上期】
こちらは令和3年~令和7年上期までの電験三種合格者数の推移をグラフにしたものです。


今回は過去問からの出題割合が減少し、丸暗記対策がかなり取られていたのか合格者数がかなり減少しました。
合格率の推移グラフ【令和3年~令和7年上期】
最後に、令和3年~令和7年上期までの電験三種の合格率の推移をグラフにしました。


一目瞭然ですが、今回の合格率はかなり下がっています。試験が易化する前の令和3年の合格率に近い水準になっています。
科目別「合格率」や「合格点」の紹介【令和3年~令和7年上期】
次に、各科目ごとの合格率と合格点の推移をグラフにして紹介します。
理論の合格率・合格点の推移
こちらは理論の合格率と合格点の推移です。




電力の合格率・合格点の推移
続いて電力の合格率と合格点の推移です。




機械の合格率・合格点の推移
こちらは機械の合格率と合格点の推移です。




法規の合格率・合格点の推移
最後に法規の合格率と合格点の推移です。




電験三種の合格率が低い理由
近年合格率が上昇傾向にあるとはいえ、電験三種の合格率は例年20%未満と非常に低い水準にとどまっています。その理由はいくつかあります。
出題範囲が広い
理論・電力・機械・法規の4科目からなり、電気工学の基礎から発電・送配電・電気機器・保安規程まで幅広く出題されます。特に文系出身や実務未経験の方にとって、基礎を固めるだけでも膨大な学習時間が必要です。
ビルメン4点セットなどの基礎的な資格から、いきなり電験三種にステップアップすると、膨大な学習範囲に圧倒され勉強が中々進まない方もいるようです。
科目合格制度による「長期戦」化
1回で4科目すべてを合格する必要はなく、科目合格制度があります。しかし、この仕組みがかえって学習を長期化させ、モチベーションの維持が難しくなります。その結果、途中で挫折する人が多くなり、全体の合格率を下げる要因となっています。
私はこれが怖かったので4科目一発合格を狙いました。
【関連記事】電験三種に8か月で一発合格した勉強方法
計算問題の難易度が高い
電験三種では全ての科目において電気数学や物理の知識を前提とした計算問題が多く出題されます。基本が定着していないと問題を解けず、合格点に届きません。
なお、計算問題は中学生レベルの数学力(一部だけ高校生レベルもありますが)があれば十分です。
最初からルートや文字式を使った計算、三角関数などが理解出来ているかどうかで、勉強開始時の理解度が大きく違います。
人によって合格に必要な勉強時間が違うのはこのためです。
受験資格がないため受験者層が幅広い
電験三種は、年齢・学歴・職歴などの制限が一切なく、誰でも受験できます。これは「難易度が高めの国家資格の中では珍しい特徴」であり、多くの人に挑戦の門戸が開かれている点はメリットです。
しかし裏を返せば、受験者層の学力や準備状況に大きな差が生まれやすくなります。
- 「電気とは無縁の文系出身者」や「数学が苦手な社会人」が勢いで申し込むケース
- 「会社から受験を勧められて仕方なく受験する人」
- 「無計画に、毎年なんとなく受験している人」
こうした十分な準備が整っていない層が合格率を下げる一因となっています。
ビルメン業界での電験三種保有者の平均年収は?
電験三種を取得すると、ビルメン業界では年収面で明確な差が生まれます。
以前、当ブログで集計したビルメン業界の年収アンケートによると、電験三種を持っていない方の平均年収は292万円で、電験三種保有者の平均年収は367万円と50万円以上の差がありました。
| 電験三種保有による年収の違い(ビル管理士・エネ管所持者は除外) | |
| 電験三種有(全23人) | 電験三種無(全118人) |
| 平均年収:367万円 | 平均年収:292万円 |
なお、この結果はあくまで平均なので、電験三種を持っていても地方の独立系だと平均よりも低い場合もありますし、都内の系列系で働くと年収500万円以上貰える場合もあります。


いずれにしても、電験三種を持っていれば間違いなく年収は上がりますので、現在の年収が350万円以下の方は転職エージェントにでも登録して年収を上げた方が良いでしょう。
なお、電験三種保有者の年収が上がる理由は大きく3つあります。
- 電気主任技術者に選任したいorいずれ選任する予定がある
ビルメン会社にとって電験三種保有者を雇用する最大のメリットは、電気主任技術者として選任できる人材を確保できることです。
建物の規模や契約内容によっては、法律上「電気主任技術者を必ず置かなければならない」ケースがあります。そのため、電験三種を持っている人材は、会社にとって非常に貴重な存在となります。 - 電験三種の資格手当は高額
ビルメン業界といえば「資格手当」が大きな特徴ですが、その中でも電験三種は上位資格に位置づけられるため、手当の金額も比較的高めに設定されています。
当ブログでビルメンの方を対象に実施した資格手当アンケートの結果によると、電験三種の資格手当の中央値は8,000円でした。
会社によっては数千円程度にとどまる場合もありますが、一方で1万円以上の手当を支給している企業も存在します。 - 努力が出来る人材であるという印象を与えられる
電験三種は 理論・電力・機械・法規 の4科目から構成されており、すべてに合格しなければ免状は発行されません。
一部科目合格制度があるとはいえ、4科目を突破するには膨大な学習が必要です。人によって必要な勉強時間は異なりますが、数か月から数年にわたって計画的に学習を継続するケースがほとんどです。
そのため、電験三種を保有しているということは、単に「知識がある」だけではなく、長期的に努力を継続できる人材であるという証明になります。これは採用や転職活動において評価される大きなポイントです。



電験三種を持ってるのに年収300万円弱で雇用されるのは本当に勿体無いです。
資格の価値もわからない会社からは早く逃げましょう!
【関連記事】ビルメン向けおすすめ転職エージェント
次回の電験三種の試験日はいつ?過去問丸暗記はやめとくべき?
これから電験三種を受験される方や、今回の試験で惜しくも不合格だった方は次回の試験に向けて今から勉強を開始しましょう!
次回の試験(令和7年下期)日程は以下のとおりです。
| 申込期間 | 11月10日~11月27日 |
| 試験日 | 【筆記試験】令和8年3月22日 【CBT試験】令和8年2月5日~3月1日 |
まだ先に感じると思いますが、学習範囲が広いためあっという間に受験日がやってきます。
それに、今回の合格率が物語っているように、過去問丸暗記対策により電験三種は難化傾向にあります。(それでも以前と比べれば取得しやすいですが・・)
そのため、確実に合格したいなら基礎から学習するほうが良いかもしれません。早めに学習を開始して他の受験生と差をつけましょう!



電験三種保有者の方に、学習に必要な教材のアンケートを取りました。
教材選びに迷っている方は以下の記事を参考にしてください。


「免状発行待ち」でも履歴書に書ける?
今回の試験で合格された方は本当におめでとうございます。
試験結果通知書は10月14日(火)発送されます。免状が届くまではしばらく時間を要しますが、「試験合格・免許申請中」という状態で履歴書に書くことはできます。
もし今の職場の待遇に不満がある方は、免状発行前でもさっさと転職活動を始めてホワイト企業に転職しましょう!



私も免状が来る前に「電験三種持ち」という形で転職活動してましたが、問題無く大手企業の内定が貰えました!




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