どうもヘタ・レイです。
令和7年9月16日に、令和7年度上期の電験三種合格発表がありました。
受験された方におかれましては、本当におつかれさまでした。また、合格した方はおめでとうございます。
公式ページで今回の合格基準点について発表がありましたので、当ブログでも紹介をしたいと思います。

受験された方の今後の動きについてもアドバイスがありますので、是非最後まで見ていってください!
★前回(令和6年下期)の試験結果の記事↓


電験三種令和7年(2025年)上期試験では「機械」科目に点数調整がありました!
電験三種令和7年(2025年)上期試験では、機械科目のみ基準点が「55点」と点数調整が入ったようです!その他の科目については、「60点」となっております。





点数調整のおかげで合格された方もいたのではないでしょうか!
過去の試験との比較【令和4年下期~令和7年上期】
以下は、過去5回分の電験三種試験のデータです。
※現時点では令和7年の受験者数や合格者数は発表されていません。発表があり次第更新します。
年度 | 科目 ()内は合格点 | 受験者(人) | 合格者(人) | 合格率 |
---|---|---|---|---|
令和7年 上期 | 全体 | -人 | -人 | -% |
理論(60) | -人 | -人 | -% | |
電力(60) | -人 | -人 | -% | |
機械(55) | -人 | -人 | -% | |
法規(60) | -人 | -人 | -% | |
令和6年 下期 | 全体 | 24,547人 | 4,117人 | 16.8% |
理論(60) | 17,266人 | 5,044人 | 29.2% | |
電力(55) | 16,560人 | 4,185人 | 25.3% | |
機械(60) | 16,678人 | 4,160人 | 24.9% | |
法規(60) | 17,018人 | 4,144人 | 24.4% | |
令和6年 上期 | 全体 | 25,416人 | 4,064人 | 16.0% |
理論(60) | 17,705人 | 4,103人 | 23.2% | |
電力(60) | 17,310人 | 4,365人 | 25.2% | |
機械(60) | 17,459人 | 4,592人 | 26.3% | |
法規(60) | 17,945人 | 4,902人 | 27.3% | |
令和5年 下期 | 全体 | 24,567人 | 5,211人 | 21.2% |
理論(60) | 17,307 | 5,690人 | 32.9% | |
電力(60) | 15,894 | 5,375人 | 33.8% | |
機械(60) | 16,741 | 5,079人 | 30.3% | |
法規(60) | 17,153 | 5,494人 | 32.0% | |
令和5年 上期 | 全体 | 28,168 | 4,683 | 16.6% |
理論(60) | 20,994 | 5,588 | 26.6% | |
電力(60) | 18,411 | 4,685 | 25.4% | |
機械(60) | 19,024 | 4,673 | 24.6% | |
法規(60) | 20,489 | 5,899 | 28.8% | |
令和4年 下期 | 全体 | 28,785 | 4,514 | 15.7% |
理論(60) | 20,712 | 5,102 | 24.6% | |
電力(60) | 16,984 | 3,540 | 20.8% | |
機械(60) | 20,433 | 5,807 | 28.4% | |
法規(60) | 19,346 | 3、566 | 18.4% |
さらに過去の試験の合格率などが知りたい方は以下の記事をご覧ください。
※CBT試験導入前後の合格率の差はすごいですよ!


科目別「合格点」の推移を紹介【令和4年下期~令和7年上期】
次に、各科目ごとの合格率と合格点の推移をグラフにして紹介します。
理論の合格率・合格点の推移
こちらは理論の合格率と合格点の推移です。


難関科目と言われている理論ですが、CBT試験導入後から安定した合格率となっており、合格点の調整も入っておりません。理論が易化したことは、電験三種全体の合格率向上に大きく貢献したと思いますね!
電力の合格率・合格点の推移
続いて電力の合格率と合格点の推移です。


前回(令和6年下期)の試験では電力科目にのみ合格点の調整が入りましたが、今回は調整無しという結果でした。もともと電力は簡単な科目のため、合格点の調整は入りにくいですね。
機械の合格率・合格点の推移
こちらは機械の合格率と合格点の推移です。


今回の試験で唯一合格点の調整が入ったのは機械です。機械は理論と同じく範囲が広く難しい科目のため、CBT導入前は頻繁に合格点の調整が入っていました。
ちなみに、このデータには表示されていませんが、令和4年上期の試験も合格点が「55点」でした。
法規の合格率・合格点の推移
最後に法規の合格率と合格点の推移です。


法規もしばらく合格点の調整が入っておりません。学習範囲は狭いものの、年度によっては極端に難しい回もあるため油断できない科目ですね。
電験三種の合格率が低い理由
近年合格率が上昇傾向にあるとはいえ、電験三種の合格率は例年20%未満と非常に低い水準にとどまっています。その理由はいくつかあります。
出題範囲が広い
理論・電力・機械・法規の4科目からなり、電気工学の基礎から発電・送配電・電気機器・保安規程まで幅広く出題されます。特に文系出身や実務未経験の方にとって、基礎を固めるだけでも膨大な学習時間が必要です。
ビルメン4点セットなどの基礎的な資格から、いきなり電験三種にステップアップすると、膨大な学習範囲に圧倒され勉強が中々進まない方もいるようです。
科目合格制度による「長期戦」化
1回で4科目すべてを合格する必要はなく、科目合格制度があります。しかし、この仕組みがかえって学習を長期化させ、モチベーションの維持が難しくなります。その結果、途中で挫折する人が多くなり、全体の合格率を下げる要因となっています。
私はこれが怖かったので4科目一発合格を狙いました。
【関連記事】電験三種に8か月で一発合格した勉強方法
計算問題の難易度が高い
電験三種では全ての科目において電気数学や物理の知識を前提とした計算問題が多く出題されます。基本が定着していないと問題を解けず、合格点に届きません。
なお、計算問題は中学生レベルの数学力(一部だけ高校生レベルもありますが)があれば十分です。
最初からルートや文字式を使った計算、三角関数などが理解出来ているかどうかで、勉強開始時の理解度が大きく違います。
人によって合格に必要な勉強時間が違うのはこのためです。
受験資格がないため受験者層が幅広い
電験三種は、年齢・学歴・職歴などの制限が一切なく、誰でも受験できます。これは「難易度が高めの国家資格の中では珍しい特徴」であり、多くの人に挑戦の門戸が開かれている点はメリットです。
しかし裏を返せば、受験者層の学力や準備状況に大きな差が生まれやすくなります。
- 「電気とは無縁の文系出身者」や「数学が苦手な社会人」が勢いで申し込むケース
- 「会社から受験を勧められて仕方なく受験する人」
- 「無計画に、毎年なんとなく受験している人」
こうした十分な準備が整っていない層が合格率を下げる一因となっています。
ビルメン業界での電験三種保有者の平均年収は?
電験三種を取得すると、ビルメン業界では年収面で明確な差が生まれます。
以前、当ブログで集計したビルメン業界の年収アンケートによると、電験三種を持っていない方の平均年収は292万円で、電験三種保有者の平均年収は367万円と50万円以上の差がありました。
電験三種保有による年収の違い(ビル管理士・エネ管所持者は除外) | |
電験三種有(全23人) | 電験三種無(全118人) |
平均年収:367万円 | 平均年収:292万円 |
なお、この結果はあくまで平均なので、電験三種を持っていても地方の独立系だと平均よりも低い場合もありますし、都内の系列系で働くと年収500万円以上貰える場合もあります。


いずれにしても、電験三種を持っていれば間違いなく年収は上がりますので、現在の年収が350万円以下の方は転職エージェントにでも登録して年収を上げた方が良いでしょう。
なお、電験三種保有者の年収が上がる理由は大きく3つあります。
- 電気主任技術者に選任したいorいずれ選任する予定がある
ビルメン会社にとって電験三種保有者を雇用する最大のメリットは、電気主任技術者として選任できる人材を確保できることです。
建物の規模や契約内容によっては、法律上「電気主任技術者を必ず置かなければならない」ケースがあります。そのため、電験三種を持っている人材は、会社にとって非常に貴重な存在となります。 - 電験三種の資格手当は高額
ビルメン業界といえば「資格手当」が大きな特徴ですが、その中でも電験三種は上位資格に位置づけられるため、手当の金額も比較的高めに設定されています。
当ブログでビルメンの方を対象に実施した資格手当アンケートの結果によると、電験三種の資格手当の中央値は8,000円でした。
会社によっては数千円程度にとどまる場合もありますが、一方で1万円以上の手当を支給している企業も存在します。 - 努力が出来る人材であるという印象を与えられる
電験三種は 理論・電力・機械・法規 の4科目から構成されており、すべてに合格しなければ免状は発行されません。
一部科目合格制度があるとはいえ、4科目を突破するには膨大な学習が必要です。人によって必要な勉強時間は異なりますが、数か月から数年にわたって計画的に学習を継続するケースがほとんどです。
そのため、電験三種を保有しているということは、単に「知識がある」だけではなく、長期的に努力を継続できる人材であるという証明になります。これは採用や転職活動において評価される大きなポイントです。



電験三種を持ってるのに年収300万円弱で雇用されるのは本当に勿体無いです。
資格の価値もわからない会社からは早く逃げましょう!
【関連記事】ビルメン向けおすすめ転職エージェント
次回の電験三種の試験日はいつ?【これから受験予定の方、不合格の方は要確認】
これから電験三種を受験される方や、今回の試験で惜しくも不合格だった方は次回の試験に向けて今から勉強を開始しましょう!
次回の試験(令和7年下期)日程は以下のとおりです。
申込期間 | 11月10日~11月27日 |
試験日 | 【筆記試験】令和8年3月22日 【CBT試験】令和8年2月5日~3月1日 |
まだ先に感じると思いますが、学習範囲が広いためあっという間に受験日がやってきます。早めに学習を開始して、他の受験生と差をつけましょう!



電験三種保有者の方に、学習に必要な教材のアンケートを取りました。
教材選びに迷っている方は以下の記事を参考にしてください。


「電験三種」本当におつかれさまでした!
今回の試験で合格された方は本当におめでとうございます。
試験結果通知書は10月14日(火)発送されるようですが、公式サイトで合格が確認できる状態であれば、「合格見込み」ではなく「免状発行待ち」という状態で履歴書に書くことができます。
もし今の職場の待遇に不満がある方や、電気主任技術者としての実務経験を積みたい方は、自分の目的が達成できる職場へ早めに転職しましょう!
【関連記事】ビルメン・電気主任技術者の転職におすすめのサイト
電験三種は本当にすごい資格です。私はこの資格を取得したおかげで、日本人の平均年収と同等の金額を稼げるようになりました。
実務経験が無いと意味が無いとか色々言われていますが、持ってない人よりは絶対に良い人生が送れます。これは私の実体験から断言できますので、皆さんも自信を持って今後のビルメンライフを送っていってくださいね!


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