2025年度の「建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)」試験の受験申し込みがいよいよ始まりました。
ビル管理士は、ビルメンテナンス業界における重要な国家資格であり、特定建築物(延べ床面積3,000㎡以上の建物)では法令により必置資格とされています。
そのため、ビル管理士資格を取得することで、就職・転職・キャリアアップ・収入増・独立開業など、さまざまなメリットが期待できます。
本記事では、2025年試験の申込方法やスケジュール、受験者に役立つ情報、さらには合格のための勉強法や実務上のメリットなどを紹介します!
ビル管理士の勉強方法に関してお知らせ
受験情報の案内の前に、お知らせがあります。
現役ビルメンでビル管理士保有者でもあるヘタ・レイが、ビル管理士の過去問解説をメインに行うYouTubeチャンネルを開設しました。
チャンネル名は動画で覚えるビル管理士【建築物環境衛生管理技術者】です。
動画作成自体はかなり前から始めておりのストックは大量にあります。
毎日少しずつ投稿していきますので、受験勉強にお役立てください。
また、ブログの方では一問一答のオリジナル問題を公開しています。
過去問がある程度仕上がったら、こちらも挑戦してみてください。
YouTube:動画で覚えるビル管理士【建築物環境衛生管理技術者】
2025年度ビル管理士試験の基本情報
それでは2025年のビル管理士試験の基本情報を紹介します!
項目 | 内容 |
---|---|
試験日 | 2025年10月5日(日) |
合格発表日 | 2025年11月11日(火) |
受験申込期間 | 2025年5月7日(水)~6月16日(月) |
受験手数料 | 17,900円(非課税) 受験料が値上がりしています。 13,900円(変更前) → 17,900円(変更後) |
試験会場 | 札幌市、仙台市、東京都、名古屋市、大阪市、福岡市 |
受験資格 | 実務経験2年以上(詳細は下記参照) |
受験資格について
ビル管理士試験を受験するには実務経験が必要です。
具体的には、①勤務していた施設の用途、②従事していた業務内容、③経験年数の3つの条件を満たす必要があります。
条件①施設の用途
- 興行場(映画館、劇場等)、百貨店、集会場(公民館、結婚式場、市民ホール等)、図書館、博物館、美術館、遊技場(ボウリング場等)
- 店舗、事務所
- 学校(研修所を含む)
- 旅館、ホテル
- その他の類する建築物
- 多数の者の使用、利用に供される用途で、かつ、衛生的環境も類似しているもの(老人ホーム、保育所、病院等は特定建築物ではないが受験資格として認められている)
条件②従事した業務内容
下記リストにあるような建物の維持管理業務が該当します。
全ての業務を経験する必要は無く、下記リストのうち一つでも該当すればOKです。
- 空気調和設備管理
- 給水・給湯設備管理
- 排水設備管理(浄化槽法第2条第1号に規定する浄化槽の維持管理を含む)
- ボイラー設備管理
- 電気設備管理(変電、配電等のみの業務を除く)
- 清掃、廃棄物処理
- ねずみ、昆虫等の防除
修理専業、アフターサービスとしての巡回などは実務に該当しない。
条件③経験年数
必要な経験年数は2年以上です。
2年間働くのは大変ですが頑張りましょう!
条件①②③を満たしたら会社の証明印が必要
さて、①②③の条件を満たしたら、実務経験を勤務していた会社に証明してもらう必要があります。
公式サイトから実務従事証明書をダウンロードして必要事項を記入してから、会社に証明印を押印してもらいましょう。
なお、経験年数は別々の会社で合算することが出来ます。
合算する場合は、それぞれの会社に証明してもらう必要があります。
現実的な話をすると、既に退職済みの会社に実務経験の証明をお願いするのは、正直頼みづらいです。
そもそも会社側に押印する義務も無いため、綺麗な辞め方をしてなければ証明印を拒否される可能性すらあります。
そのため、なるべく1社に2年以上勤務して在職中に証明印を貰うことをおススメします。
申込方法・必要書類
受験願書の入手方法
- 日本建築衛生管理教育センターの公式サイトからダウンロード
- 郵送での取り寄せも可能(返信用封筒を同センターに送付)
申込方法
- 必要書類を揃えて郵送(簡易書留で送付)
- 再受験で有効期限内の受験票を持つ方はインターネット申請も可能
必要書類まとめ
書類名 | 備考・注意点 |
---|---|
受験願書 | 公式サイトからダウンロード、または郵送請求 |
実務従事証明書 | 事業所の証明印、担当者の署名が必要 |
写真台紙 | 6か月以内に撮影した顔写真を貼付 |
受験手数料の払込証明 | 郵便局での振替払込票の受領証を貼付 |
返信用封筒 | 受験票送付用(住所・氏名を明記) |
試験内容と合格基準
ビル管理士試験は7科目で構成され、マークシート方式です。
科目名 | 配点 |
---|---|
建築物衛生行政概論 | 20点 |
建築物の環境衛生 | 25点 |
空気環境の調整 | 45点 |
建築物の構造概論 | 15点 |
給水及び排水の管理 | 35点 |
清掃 | 25点 |
ねずみ、昆虫等の防除 | 15点 |
- 合計180点満点
- 合格基準:総得点の65%以上(117点以上)かつ、各科目で40%以上の得点が必要
- 科目ごとの足切りあり(1科目でも40%未満があると不合格)
ビル管理士取得のメリット
1.就職・転職で圧倒的に有利
ビル管理士は、特定建築物で法的に設置が義務付けられているため、資格保有者の需要が非常に高いです。
ビルメンテナンス会社、設備管理会社、不動産管理会社、病院・学校・商業施設など、幅広い分野で活躍できます。
2.資格手当・収入アップ
多くの企業でビル管理士資格手当(月5千円~1万円程度)が支給されます。
また、昇進や役職登用の条件になることも多く、長期的な収入アップが期待できます。
合格のための勉強法・アドバイス
1.過去問演習が最重要
ビル管理士試験は過去問と類似した問題が多く出題されます。
5年分以上の過去問を繰り返し解き、出題傾向や頻出分野を把握しましょう。
2.参考書・テキストの活用
市販のビル管理士試験対策のテキストや過去問で十分です。通信講座・オンライン講座などもありますが、個人的には不要だと思っています。
テキストを買う場合は、図表やイラストが多い教材を選ぶと理解が深まります。

3.計算問題・図の読み取り対策
湿り空気線図や換気量計算、照度計算など、計算問題や図の読み取り問題も毎年必ず出題されます。
苦手な方は、公式の意味や使い方をしっかり覚えておきましょう。
私のYouTubeチャンネルでも詳しく解説予定です。
4.法令・規則の暗記
建築基準法やビル管理法、関連する省令・通知など、法令知識も重要です。
条文の丸暗記ではなく、「なぜそのルールがあるのか」を意識して学ぶと忘れにくくなります。
まとめ:早めの準備が合格への第一歩
2025年のビル管理士試験は、5月7日から6月16日までが申込期間です。
受験資格や必要書類の準備には時間がかかる場合があるため、早めにスケジュールを立てて行動しましょう。
ビル管理士は、ビルメンテナンス業界で唯一の国家資格であり、取得することで仕事の幅が広がり、収入アップやキャリアアップにも直結します。
近年では女性や若手の受験者も増えており、ダイバーシティ推進の観点からも注目されています。
受験を検討されている方は、ぜひこの機会に申し込みを済ませ、計画的に学習を進めて合格を目指してください。
本ブログでも、今後も試験対策や合格体験記、最新情報を随時発信していきます。
みなさまのチャレンジを応援しています!
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