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電気主任技術者はやめとけ?仕事内容はブラックなの?将来性や向いてる人の特徴を紹介!

電験三種,仕事全般ビルメンからの転職,電気主任技術者

キヨシ
キヨシ

電気主任技術者持ってるから資格を活かして働きたいんですが、ネットで調べると「電気主任技術者 やめとけ」って出てきます・・。
やばいんですか??

どんな仕事もデメリットはありますから、悪い部分だけ切り取られて「やめとけ」って言われることはありますね。
電気主任技術者に関してもそれが原因だと思いますよ!

ヘタ・レイ
ヘタ・レイ

今回は電気主任技術者に関するネガティブなイメージについて検証し、本当に「電気主任技術者やめとけ」なのか解説していきたいと思います。

なお、ここで紹介する内容は電気主任技術者として選任された場合に関するものです。

資格を保有しているだけなら資格手当が貰えるなどメリットしかありません。

目次

筆者はビルメン歴10年で電験三種を保有しています

この記事から私の事を知った方もいると思いますので、簡単に自己紹介をしておきます。

私はビルメン歴10年で、平成27年に第三種電気主任技術者を取得しました。

私自身は電気主任技術者の選任経験は無いですが、ビル管理の仕事をしながら現役の電気主任技術者と話をする機会が何度もありましたので、業界(年収や働き方など)のことについては詳しいつもりです。

また、電気管理技術者として独立するために、某電気保安法人の面談を受けるなど情報収集も積極的に行ってきました。

この記事はそれらの情報を元に執筆しています。

電気主任技術者とは

電気主任技術者とは、電気事業法という法律に基づく国家資格であり、高圧電気設備の保安監督を行うことができる業務独占資格となっています。

電気主任技術者は扱える電圧の大きさで資格が分類されており、具体的には以下のようになっています。

第一種電気主任技術者すべての電気工作物
第二種電気主任技術者170,000V未満の電気工作物
第三種電気主任技術者50,000V未満の電気工作物(出力5,000kW以上の発電所を除く)

第一種電気主任技術者は全ての電気工作物で選任可能となりますが、試験問題も異常な難易度となります。(持っている人は神)

一応、電験三種を所持した人が所定の現場で働き実務経験を積めば、上位の電験二種、電験一種を認定取得(試験無し)出来る制度もありますので、勉強が苦手な方にも抜け道はあります。(認定取得もかなり大変ですが・・・)

名称が似ている資格に電気工事士がありますが、電気工事士は電気の工事が出来る資格なので、保安監督を行う電気主任技術者とは役割が違います。

許可主任技術者とは

先ほど電気工事士について少し触れましたが、電気工事士の資格でも電気主任技術者の真似事が出来る制度があります。

許可主任技術者という名称の制度で、第一種電気工事士免状取得者は最大電力が500kW未満、第二種電気工事士免状取得者は最大電力が100kW未満の自家用電気工作物について選任許可申請をすることができます。

この制度はかなり特殊なケースなので知らなくても大丈夫です!

ヘタ・レイ
ヘタ・レイ

電気主任技術者がやめとけと言われる理由

早速、電気主任技術者が「やめとけ」と言われる理由について紹介します。

ただし、これらの内容は所属する会社や働く環境によって違う場合もありますのでご了承ください。

責任が重いから電気主任技術者はやめとけ

電気主任技術者の職務は、高圧電気設備の保安管理です。

高圧電気設備はビルや病院、工場など様々な施設に設置されており、それらの施設で電気主任技術者に選任された場合、最寄りの産業保安監督部にその旨を届け出なければいけません。

その後は定期的に電気設備の点検をして、その施設の電気が安全に利用できるようにするのが電気主任技術者の使命です。

しかし、自分が電気設備の管理している物件で電気事故を発生させてしまうと、事故の原因によっては電気主任技術者が責任を負う可能性もあります。

電気事故の内容は大小様々です。

波及事故という近隣のビルまで停電させてしまうような事故になると、損害賠償の金額も多額になってしまうのは確実だと言えるでしょう。

キヨシ
キヨシ

なんで損額賠償が・・・?

他のビルを巻き込んで停電させてしまうと、そのビルに入居しているテナントの営業に支障が出るからです。
迷惑をかけた場合はお金で解決するしかないんですよね・・。

ヘタ・レイ
ヘタ・レイ

また、電気は人体にとっても危険です。

電気設備の点検や工事中に作業員が感電事故を起こしてしまうと、これも電気電気主任技術者が責任を問われる可能性があります。

実際のところ大きなトラブルに遭遇することは稀ですが、絶対に発生しないという保証はありませんので、責任を負う覚悟が無い方は電気主任技術者をやめたほうが良いでしょう。

キヨシ
キヨシ

責任が嫌いなら電気主任技術者はやめとけ!

電気設備の事故例
  • 電気設備操作ミスによる事故
  • 電気設備の劣化が原因の事故
  • 電気設備の点検不足が原因の事故
  • 施設内での感電事故

★以下の書籍では電気主任技術者が業務中に遭遇するトラブルなどをまとめています。私も持っていますが勉強になりますよ!

労働時間が不規則だから電気主任技術者はやめとけ

電気主任技術者の主な業務は高圧電気設備の維持管理です。

維持管理にとって一番大切なことは日々の点検で、この時に設備の異常を発見することで事故を未然に防ぐことが出来ます。

通常の点検は1~2か月に一回実施し、施設が営業中でも点検することは可能です。

しかし、年に1回だけ施設の電気設備を完全に停止させて、安全・保護装置などの点検をする「停電作業」というものを実施しなくてはいけません。

定休日がある施設であれば「停電作業」を日中にすることが出来ますが、商業ビルなどは定休日が設けられていないこともあります。

この場合は、テナントの営業時間外である夜間に停電作業を実施しなくてはいけないため、電気主任技術者は作業及び監督のために夜間に仕事をしなくてはいけません。

また、停電作業以外でも、夜間に電気設備の異常が発生すれば確認に向かわなければいけないこともあります。

事務職のように平日の日中だけ働いて、「夜間や休日は絶対に仕事をしたくない」という人は電気主任技術者をやめておいたほうが良いでしょう。

覚えることが多いから電気主任技術者はやめとけ

電気主任技術者は覚えることが多いです。

資格を取得するための勉強も大変ですが、実際に働くことになってからも勉強の連続です。

電気図面の読み方、電気設備の点検方法、電気事故の際の対応、設備更新の際の工事の段取りなどなど、覚えなければいけないことが山積みです。

20年以上業界で働いている方でもまだ新しい発見があると言っていますので、学習意欲が無い方は電気主任技術者をやめたほうが良いでしょう。

キヨシ
キヨシ

私は電験三種を猛勉強して取得したので勉強には自信があります!

資格の勉強が出来ても、実務の勉強は苦手という方もいるので注意してくださいね・・。
実際に点検機材を操作したり、突発的な事故に対応する知識の勉強は別物と考えたほうが良いです。

ヘタ・レイ
ヘタ・レイ

コミュニケーションが大変だから電気主任技術者はやめとけ

電気主任技術者は一人で黙々とやる仕事に思われがちですが、選任された施設の電気設備関しては最高責任者になるため、人とコミュニケーションを取る機会がとても多いです。

例えば、以下のような状況でコミュニケーションを取る必要があります。

施設の所有者とのコミュニケーション

自分が選任している施設の所有者や設備担当者に、電気設備の点検結果の報告や更新が必要な機器の提案をします。

機器の更新にはお金がかかるためビルの所有者は難色を示す場合もありますが、経年劣化により機器が故障して電気事故が発生すれば大きな損害が出ます。

更新を渋ったのはビルの所有者なのに、担当の電気主任技術者も責任を問われることもあるでしょう。

このような事故を起こさないためにも、「何故更新が必要なのかわかりやすく説明が出来る力」と、「交渉できるコミュニケーション能力」が必要です。

電気工事業者とのコミュニケーション

高圧電気設備の更新を行う場合、電気主任技術者は安全に作業が出来る環境を整えることと、作業中や作業後の確認が主な業務です。

では、実際に電気設備の工事をするのは誰なのかと言いますと、それは電気工事業者になります。

当然、電気工事業者も高いレベルの知識を持っていますが、高圧電気設備の電気工事に関しては電気主任技術者の監督のもとに作業をしなくてはいけません。

そして、電気主任技術者と電気工事業者のコミュニケーションが不足していると、作業の時間が無駄に伸びてしまったり、作業中に事故を起こす可能性もあるため大変危険です。

お互いにリスペクトし合いながらコミュニケーションを取っていかなければいけません。

電気工事士に対して偉そうにしている電気主任技術者がいますが、あれは間違った対応です。

ヘタ・レイ
ヘタ・レイ

他の電気主任技術者とのコミュニケーション

電気保安法人や電気管理技術者として働く場合、他の電気主任技術者と協力して停電作業を行う場合もあります。

とくに大きな施設の停電作業では、点検する機器が多いため仲間との協力が必要不可欠です。

工事と同様にコミュニケーションが不足していると、自分は理解していても仲間が手順を間違えたことが原因で事故を起こす可能性もあるため大変危険です。

私がこれまで見てきた電気主任技術者の人たちも、コミュ力は並以上の方が多かったです。
ご年配の方だとぶっきらぼうの人もいましたが・・。

ヘタ・レイ
ヘタ・レイ

このように電気主任技術者は電気の知識に強いだけでは務まらず、人とのコミュニケーションを取れる能力も重要です。

電気主任技術者を目指す人は、一人で黙々と作業するような仕事を想像する方も多いと思います。(私もそうでした)

しかし、実際の現場ではコミュニケーションを取る機会は思いのほか多いので、コミュニケーションを取ることに抵抗がある人は電気主任技術者をやめておいたほうが良いでしょう。

電験三種を活かした転職をしたいなら

電験三種を活かした転職をしたいなら以下の転職エージェントがオススメです。

今回紹介したビルメンテナンス、電気保安法人、インフラなど、公務員を除く全てのジャンルの求人が揃っています。

経験が浅い人でも応募できる求人もあるので、資格保有者なら希望にあった求人が見つかる可能性が高いです!

建設・設備求人データベース

【関連記事】建設・設備求人データベースの評判や使い方

電気主任技術者の「やりがい」やメリット

次に電気主任技術者のやりがいやメリットなどを紹介します。

先ほどは電気主任技術者のデメリット的な部分を紹介しましたが、メリットや「やりがい」も勿論あります!

電気主任技術者は独占業務だから将来性抜群

電気主任技術者最大のメリットは、電気主任技術者の職務が独占業務である点です。

高圧電気設備(事業用電気工作物)では、電気事業法により電気主任技術者を選任することが義務付けられています。(規模が小さければ電気工事士でも可能な場合あり)

電気事業法の法改正でも無い限り、電気主任技術者の需要は無くならないということを意味しますので、不安定な現在の日本においてこれほどの安心感は無いと思います

なお、選任しなかった場合、設置者(ビルオーナーなど)には300万円以下の罰金という厳しいルールがあります。

電気主任技術者は社会的評価が高い

電気主任技術者は裏方の仕事なので、一般的には存在自体を知らない人もたくさんいると思います。

しかし建設業界や不動産業界であれば電気主任技術者の認知度は高く、これらの業界内であれば高圧電気設備の最高責任者である電気主任技術者の評価はとても高いです。

何なら選任されておらず資格を持っているだけのペーパー主任技術者ですら高く評価されます。

電気主任技術者は年収も高い!1000万円超も可能!

電気主任技術者は責任が重い仕事ゆえに、年収も当然高くなります。

もちろん入社する会社によって年収の上限に差はありますが、選任されれば手当が付くための一般の社員とは差別化されている場合がほとんどです。

お金が全てでは無いですが、年収が高いということはそれだけ重要な仕事をしている証明でもありますので、仕事に対するモチベーションも上がるのではないでしょうか。

ちなみに後ほど説明しますが、電気管理技術者として独立すれば年収1000万円を超えることも可能です。

電気主任技術者の平均年収がやばい!

次に電気主任技術者のやばい平均年収を紹介します。

電気主任技術者は扱える電気工作物の範囲により第三種から第一種に分かれています。

ここではそれぞれの電気主任技術者の資格で扱える業務範囲や、平均年収を紹介したいと思います。

※平均年収は転職サイトの建職バンクさんに掲載されている数値を参考にしています。

掲載している年収はあくまで平均なので、これ以上貰っている人もたくさんいます。

ヘタ・レイ
ヘタ・レイ

第三種電気主任技術者

第三種電気主任技術者は、電圧5万ボルト未満の事業用電気工作物(出力 5千キロワット以上の発電所を除く。)の工事、維持及び運用の保安の監督を行うことができます。

中小規模のビルや病院、工場などが主な勤務先となります。

なお、22,000Vの3回線スポットネットワーク方式など特別高圧の物件でも、5万ボルト未満にさおまっているので第三種で選任されることができます。

日本に存在する事業用電気工作物の90%以上は第三種で扱えるため、とりあえず第三種だけ取っておけばOKかなと思いますね。

平均年収は400~450万円となっています。

責任の重さの割に低い年収に感じますが、私の知っている選任電気主任技術者はもっと高年収の人もたくさんいるので安心してください。

ヘタ・レイ
ヘタ・レイ

第二種電気主任技術者

第二種電気主任技術者は、電圧17万ボルト未満の事業用電気工作物の工事、維持及び運用の保安の監督を行うことができます。

大規模なオフィスビルや工場などが主な勤務先となります。

平均年収は542万円となっています。

電験二種はビルメンテナンス会社でも求人をよく見かけますが、選任された場合の責任と年収が吊り合っていない求人が多い印象です。

ヘタ・レイ
ヘタ・レイ

第一種電気主任技術者

第一種電気主任技術者は、すべての事業用電気工作物の工事、維持及び運用の保安の監督を行うことができます。

大手電力会社の発電所などが勤務先となります。

平均年収は680万円となっていましたが、流石に低すぎるので非選任の人の年収も入っているのではないかと思われます。

そもそも電験一種の選任を必要としている施設は少ないため求人自体が少ない状況です。

ヘタ・レイ
ヘタ・レイ

電気主任技術者の就職先

次に電気主任技術者の就職先を紹介します。

ここで紹介するのは一例なので、他にも就職先はあります。

★以下の記事では具体的な求人も紹介していますので、電気主任技術者を活かした転職を考えている方は確認してみてください。

ビルメン会社

電気主任技術者の就職先としてハードルが一番低そうなのが、ビルメン会社ではないでしょうか。

働き方としては、会社で受託している常駐物件の電気主任技術者として選任されるパターンが多くなります。

なお、この場合は未経験でもいきなり選任されることが可能で、とりあえず実務経験を積むのに適しています。

ただし、電気の仕事だけしていれば良いわけではなく、ビル管理の仕事も同時にこなさなくてはいけないため、「自分は電気の仕事だけしたいんだ」という方には向かない就職先となります。

★ビルメンの業務内容を知りたい方は以下の記事をご確認ください↓

電気保安法人

電気保安法人とは、自家用電気工作物の電気保安に関する業務を事業者等に代わり行うことが認められた日本の法人のことです。

具体的には、本来は自家用電気工作物の設置者(ビルオーナー)は自ら電気主任技術者を用意して、ビルに設置された電気工作物の管理を任せなくてはいけません。

しかし一定の要件を満たせば、自らの会社で電気主任技術者を用意せずとも、電気保安法人に電気主任技術者の業務を委託することが出来るようになります。(外部委託)

ビルオーナーとしては、自社で電気主任技術者を雇用しなくて良くなるため、建物維持管理費の削減になるというメリットがあります。

電気保安法人に入社した場合、ほぼ選任されることになるため、電験三種の資格を活かして仕事をしたい方には一番おススメ出来る雇用先であると思います。

注意点として、外部委託の電気主任技術者として働くためには、3年(指定の講習を受講)又は5年の実務経験が必要となります。

電気管理技術者(個人事業主)

電気管理技術者は先ほどの電気保安法人の業務を、組織に所属せずに個人事業主として請け負う人のことを指します。

個人事業主なので、営業、点検、お金の管理など全て自分でやらなくてはいけないため大変です。

しかし、組織に所属するのとは違い売り上げから経費を差し引いた分は全て自分の儲けとなるため、年収は保安法人よりも高くなる可能性があります。

こちらも電気保安法人と同様に、独立するためには3年(指定の講習を受講)又は5年の実務経験が必要となります。

大半の人は電気保安法人で経験を積んでから独立するようですが、ビルメンテナンス会社や工場、インフラ系のの実務経験で独立開業する人もいらっしゃるようです。

上手くやれば年収1000万円を超えられるため、電気管理技術者は電験ドリームなんて呼ばれていますね。

業務量も自分で調整出来るので、稼ぎたければ受託する物件数を増やせば良いですし、お金はそれなりで良いからノンビリ仕事がしたい方は物件数を抑えればOKです。

サラリーマンだと会社の裁量次第で激務になってしまうので、自分で調整できる点は大きなメリットだと思います。

ちなみに電気管理技術者になるには電験三種だけで十分です。

電験二種を持っていても年収が上がることは無いのでご注意ください。

キヨシ
キヨシ

何で電験三種だけで十分なの?

電気主任技術者を外部委託可能な電気工作物の範囲が高圧物件(電圧7,000V以下)に限定されるからです。
電験三種では電圧50,000Vまで扱えるので電験二種以上は必要とないってことですね。

ヘタ・レイ
ヘタ・レイ

電気主任技術者の業務内容「ホワイトなの?」

電気主任技術者として選任された場合、所属する会社によって業務内容に違いがあります。

先ほど紹介した「ビルメン会社」と「電気保安法人」「電気管理技術者」に分けて紹介します。

ビルメン会社での電気主任技術者業務

ビルメン会社所属の場合、選任となる物件は基本的に1棟です。(稀に2棟兼任する場合もあり)

電気主任技術者としての業務は、「月次点検」という名目で月に1回ほど施設内の受変電室内に設置されている機器の点検をします。

作業時間は施設の広さにもよりますが、一般的には30分から2時間程度かけて高圧機器の「電圧」、「電流」、「漏れ電流」、「温度」など機器が運転状態でも確認出来るモノだけを点検していきます。

また、年に1回実施する「停電作業」の計画や、更新が必要な機器の選定なども電気主任技術者の業務です。

これらの業務をこなしつつ一般的なビルメンとしての業務もやらなくてはいけないため、ビルメン会社で電気主任技術者に選任されると他の社員よりも当然忙しくなります。

その分給料は上がりますが責任も増えるので、ビルメン会社で電気主任技術者に選任されることを嫌がる人は珍しくありません。

選任されると仕事の拘束時間も伸びる傾向にありますので、ホワイトな環境とは言えないかもしれません。

電気保安法人や電気管理技術者での業務

電気保安法人や電気管理技術者に共通していることは、一人で複数の施設の電気主任技術者に選任されることです。

主な業務内容はビルメン会社の電気主任技術者と同じですが、担当する施設が50~60件近くになるため午前中に1件、午後に2件などスケジュールを組んで毎日違う施設を訪問することになります。

上記作業の合間に月に5~10件程度の停電作業の監督や、緊急対応などをこなしていきます。

もちろん停電作業に関しては事前に打ち合わせもしますし、更新が必要な機器があれば見積もりを作ってビルオーナーに提案する作業も出てきます。

また、電気管理技術者の場合は個人事業主なので、備品の購入や税金の計算などもしなくてはいけません。

ビルメン会社で電気主任技術者に選任されるよりは、年収も高くなる傾向にありますのでホワイトかもしれません。

ただし複数物件を見なくてはいけないため、精神的にはきついかもしれませんが・・。

キヨシ
キヨシ

60件はすごいですね・・・。

電気主任技術者の外部委託制度は点数制になっており、最大33点分まで選任することが出来ます。
電気設備容量が小さければ1点未満の施設もありますので、多い人だと60件近くになることもあります。
点数が低い施設は点検時間も短いですけどね。

ヘタ・レイ
ヘタ・レイ

電気主任技術者に向いてる人

キヨシ
キヨシ

電気主任技術者大変そうですね。
どんな人に向いてるんでしょうかね。

「こんな人なら電気主任技術者に向いてるかも?」ということで、いくつか特徴を選んでみました。

電気主任技術者に興味があって、一つでも該当するなら電気主任技術者を目指してみてはいかがでしょうか!

メンタルが強い人は電気主任技術者に向いてる

電気工作物は電気主任技術者が適切に管理していても、利用者の不適切な使用方法や自然災害などにより常に事故を起こす可能性を秘めています。

選任物件が多くなるほど事故に遭遇する可能性が高くなるため、メンタルが弱い人だと常に気が休まらないかもしれません。

適当に仕事して良いわけではありませんが、ちょっとくらい大雑把な人のほうが向いてるかもしれません。

ヘタ・レイ
ヘタ・レイ

責任感が強い人は電気主任技術者に向いてる

「電気主任技術者やめとけ」のところでも説明しましたが、電気主任技術者が担当する業務はとても責任が重いです。

というか、選任されると経産省の産業保安監督部に届け出ることになりますので、基本的に電気主任技術者を辞めたくても後任が見つかるまで途中で投げ出すことが出来なくなります。

ビルメン会社や電気保安法人などに所属している分には、社内から後任を探してくることも可能でしょうが、電気管理技術者のように個人で独立している場合は後任を探すのも苦労するようです。

中途半端な気持ちでは絶対に独立してはいけません。

理系の人は電気主任技術者に向いてる

電気は数学や物理と密接な関係があります。

電気主任技術者の資格を取得するための試験にも、三角関数やベクトル、電気磁気学など理系要素がたくさん詰まっています。

また実務においても、電気設備の容量計算などで計算が求められる場面が出てきます。

そのため理系の人に電気主任技術者は向いているといえます。

キヨシ
キヨシ

文系の人には電気主任技術者は無理ってこと?

そんなことはありません。
数学力については文系の人でも勉強次第で補填することは可能ですし、ビルオーナーに改修工事の提案をするときの資料作成などは文系の人の方が向いてると言えます。
バランスが大事ってことですね。

ヘタ・レイ
ヘタ・レイ

電気主任技術者はやめとけとはいえない(将来性抜群)

今回は電気主任技術者に関するネガティブな意見についてまとめました。

電気主任技術者のデメリットの中で一番気になるのが責任の重さです。

波及事故を起こしてしまった場合の損害賠償額を想像すると、もし自分が電気主任技術者だったら毎日胃が痛くなりそうです。

ただ、そういった不測の事態に備えるために電気主任技術者が加入できる保険制度もあるようで、個人でやってる電気管理技術者は加入している人が多いようです。

逆に電気保安法人やビル管理会社に所属して電気主任技術者として働く分には、仮に事故が起きても自信に重大な過失でも無い限りは個人が賠償を負うこともないので安心ですかね。

また、電気主任技術者は人の上に立って指示をする立場なので、高いリーダーシップやコミュ力も必要です。

このあたりの能力は成長過程で身に付く可能性もありますので、そんなに気にしなくても良いのかなと思いました。

それよりも相手に対して偉そうにせず、いつも謙虚な姿勢でいられる方が大切ですね。

うちの会社で保有しているビルの電気主任技術者は外部委託ですが、過去に選任していた主任技術者の態度が悪く、保安法人の本社にクレームを入れて交代してもらったことがあります。

電気主任技術者が電気設備の最高責任者であるとはいえ、有資格者はいくらでもいますのでビルオーナーと良好な関係が気づけるだけのコミュ力や謙虚さは絶対に必要であると思います。

もちろん必要な電気設備の更新を渋るようなビルオーナーに対しては、強く発言していかなくてはいけませんが・・。

こうやってまとめてみると本当に電気主任技術者の仕事は大変ですね・・。

ヘタ・レイ
ヘタ・レイ

色々と説明しましたが、電気主任技術者は独占業務ですし年収も高めです。

今後もこの制度が無くなることは考えにくいですし、資格と実務経験を備えた電気主任技術者は将来性抜群で無敵だと思います!

「電気主任技術者やめとけ」ってことは絶対に無いので、この仕事を目指している方はそのまま突き進みましょう!

電験三種を活かした転職をしたいなら

電験三種を活かした転職をしたいなら以下の転職エージェントがオススメです。

今回紹介したビルメンテナンス、電気保安法人、インフラなど、公務員を除く全てのジャンルの求人が揃っています。

経験が浅い人でも応募できる求人もあるので、資格保有者なら希望にあった求人が見つかる可能性が高いです!

建設・設備求人データベース

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