昨日、令和7年度上期の第三種電気主任技術者(電験三種)試験が行われました。
受験された皆さま、本当にお疲れさまでした。
この試験は長期間の勉強と強い集中力が求められるため、受験を終えた今はホッとしている方が多いと思います。
また、すでに解答速報を確認して合格がほぼ確定している方や、一部でも科目合格を達成した方につきましては、おめでとうございます!
逆に全て不合格だった方につきましては、すぐに次に試験に向けて準備をする必要があります。
試験センターから正式な発表があるまで正式な合否はわかりませんが、受験された方に向けてこのタイミングで取るべき行動についてアドバイスをしたいと思います。
試験結果は9月16日(火)に試験センターのホームページで発表されます

「合格見込みの人」「不合格の人」それぞれに見て頂きたい内容になっています。
電験三種合格見込みの方へ
電験三種に合格見込みの皆さま、本当におめでとうございます!
基本的にマークシートの記入ミスというのは考えにくいので、自己採点で合格見込みの方はほぼ合格と思って大丈夫です。



正式な発表があるまでの間って、マークシートの記入ミスでドキドキしますが、基本的に記入ミスはあり得ません!安心して大丈夫!
この資格は電気系資格の中でも評価が高く、ビルメン以外でも活躍することが出来るためキャリアの選択肢が大きく広がります。
電気主任技術者の選任を目指す
合格後、まず考えておきたいのは 「資格をどのように活かすか」 という点です。主任技術者としての選任を目指す方は、実務経験を積むことが第一歩となります。もし現職でその機会が得られない場合は、転職や部署異動の検討も選択肢に入ります。
私も電験三種取得後に実務経験を積みたくて転職活動をしたことがありますが、これがなかなか難しいんですよね・・。
確実に経験を積みたいなら転職エージェントに相談するのがお勧めです。
【関連記事】電気主任技術者向け転職エージェント3選
「担当者に経験を積める職場を紹介してください」と伝えれば、いくつか候補を紹介してもらえるはずです!
転職を急いでいる場合は、合格見込みの状態で転職活動を始めても問題ありません。 実際、私も合格発表前に転職活動を始めましたが、合格者と同等の扱いで面接してもらえました。
電気主任技術者の実務経験を積むことが出来れば、転職市場での価値も上がりますし、いずれは電気管理技術者のように独立開業という道も開けますので、多くの人にとっておススメの進路かなと思います。


次の資格を目指す
現職のままキャリアアップを考えている方は、他の資格取得を目指してみても良いと思います。
とはいえ、電験三種さえあればビルメン業界で働くだけなら十分なので、さらに上位の資格を取る必要ってそんなに無いんですけどね・・・。
ちなみに、上位資格でいうと電験二種、ビル管理士、エネルギー管理士などがあります。これらの資格は手当の金額も大きいので、取得して損は無いですね。
電験三種より難しい資格の勉強をしたくないという方は、消防設備士や冷凍機械責任者、ボイラー技士などを取得しても良いでしょう。
せっかく電験三種で身についた勉強グセが無くなってしまうのは勿体ないので、この勢いのまま別の資格に挑戦するのはアリだと思います!
資格マニアにならないように
先ほども言いましたが、ビルメン業界では電験三種だけでも十分に活躍できます。
仮に今の職場が嫌になったとしても転職先には困らないでしょうし、転職後の給料も最低限のラインは保証されるはずです。


なので、資格取得はこれで満足して、残りの人生は趣味や家族のために使う方が個人的には良いかなと思っています。
ようは資格マニアになる必要はないってことです。



せっかく楽な仕事がしたくてビルメンになったのに、仕事と資格の勉強に追われていては本末転倒ですからね・・。
私も色々資格を取りましたが、転職活動でアピールできるのは電験三種とビル管理士くらいです。
一部の科目だけ合格できた方へ
一部の科目だけ合格できた方につきましては、引き続き勉強を継続していきましょう!
科目合格が出来たということは、勉強方法は間違えていなかったということなので自信をもってください。
ただし、点数がギリギリだった場合は、念のため勉強方法を見直した方が良いかもしれません。
今後の電験三種の勉強方法については、次の「1科目も合格できなかった人」のところで解説します。
一科目も合格できなかった方へ
勉強時間が足りなかったなどの事情がある場合は仕方ないですが、しっかり時間を使って勉強して一科目も合格できなかった場合は勉強方法に問題がある可能性が高いです。
現在の電験三種は過去問と全く同じ問題や、少し数値をいじった問題などが多く出題されているため、過去問を繰り返し解くだけで合格率が大きく上がります。
ただし、かなり古い年度の過去問からも出題されるため、現時点でのオススメの勉強方法は過去30年分を繰り返し解くことです。
試験当日の夜に実施したライブ放送でも、以下のようなコメントを頂きました。(ライブのアーカイブはこちら)


実際に試験に合格した方からも上記のようなコメントを頂いているため、確実に合格するためには過去30年分を勉強するのが確実です。もちろんこれより少ない勉強量で合格している方もいますが、「確実に合格」したいならかなり古い年度の過去問まで範囲を広げる方が安全ということです。
以前は、古い過去問はメルカリ等でしか手に入りませんでしたが、最近では市販の教材にも古い過去問を掲載しているものが販売されるようになったため、なるべく市販品を買いましょう。



メルカリは個人間の売買のためリスクがありますからね・・・。
各教材のリンクを載せておきますので、興味がある方は確認してみてください。基本的には「電気書院」の20年分の過去問と、「オーム社」のさらに古い過去問を買えばOKです。
理論は以下の2冊を買えばOKです。
電力は以下の2冊を買えばOKです。
機械は以下の2冊を買えばOKです。
法規だけはオーム社の古い過去問がまだ販売されていないため、以下の2冊を購入してください。
4科目30年分なので問題数はかなり多いですが、似たような問題も多いですし、半年で2科目ずつクリアを目指していけばやってやれないことは無いです。



逆に考えれば、この量をやるだけで一生食いっぱぐれない資格が手に入るってことです!お得だと思いませんか・・?
なお、基本的に過去問中心の勉強になるため、テキストはどれを使ってもOKです。以下の記事では電験三種のおすすめ教材アンケートの結果を載せていますので、テキスト選びに困っている方はこちらも参考にしてみてください。
少なくとも、高額な通信講座などを受講する必要はありません!


まとめ「試験後の行動が大事」
試験が終わった今は、一息つきたい気持ちがあるかもしれません。
しかし、この「試験後〜合格発表まで」の期間をうまく使うことで、来年以降のキャリア設計が大きく変わります。
- 合格を目指していた熱が冷めないうちに、次のステップを考える
- 転職・昇給・資格手当の可能性を調査する
- 学んだ知識をアウトプットし、自分の強みとして定着させる
とはいえ、長い期間の勉強で疲れていると思いますので、今後の予定が決まっている方も1、2週間くらいはゆっくりしてくださいね!
以下の記事では電験三種保有者の年収相場を紹介していますので、今後のキャリアアップの参考にしてみてください。


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