昨年に引き続き、ビルメンテナンス業界(通称:ビルメン)で働く方々を対象に、2026年度(令和8年度)の昇給金額についてアンケートを実施しました。
物価高が続く中、ビルメン業界の賃上げ(ベースアップ)はどこまで進んでいるのでしょうか?
これからビルメンを目指す方や、現在の待遇に不満があり転職を考えている方にとって、この記事が業界の最新のリアルな給与事情を知るきっかけになれば幸いです。
アンケートの概要
本アンケートの対象者はビルメンテナンス業務に従事する方で、実施期間は2026年4月末~5月末となっています。
回答数は130件以上ありましたが、入社1年未満の方や重複回答などを除き、最終的な有効回答数は97件となりました。
なお、アンケートでは以下の情報を聞いています。
- 定期昇給金額
- ベースアップ金額
- 企業名(任意)
アンケート結果の集計(2026年の驚きの変化)
以下は、アンケート結果をまとめた表とグラフです。
昨年と比較して、グラフの形に劇的な変化が起きています。
| 金額 | 定期昇給(人) | ベースアップ(人) |
|---|---|---|
| 30,000円以上 | 0 | 1 |
| 20,001~30,000円 | 0 | 0 |
| 15,001~20,000円 | 3 | 5 |
| 10,001~15,000円 | 9 | 33 |
| 9,001~10,000円 | 3 | 10 |
| 8,001~9,000円 | 1 | 3 |
| 7,001~8,000円 | 4 | 2 |
| 6,001~7,000円 | 1 | 1 |
| 5,001~6,000円 | 13 | 6 |
| 4,501~5,000円 | 7 | 2 |
| 4,001~4,500円 | 5 | 0 |
| 3,501~4,000円 | 1 | 0 |
| 3,001~3,500円 | 7 | 0 |
| 2,501~3,000円 | 7 | 4 |
| 2,001~2,500円 | 3 | 2 |
| 1,501~2,000円 | 7 | 1 |
| 1,001~1,500円 | 2 | 0 |
| 501~1,000円 | 5 | 0 |
| 500円未満 | 2 | 1 |
| 0円 | 17 | 26 |

以上が、「2026年度ビルメン昇給金額アンケート」の結果です。
昨年のアンケート結果では、ベースアップ「0円」と回答した方が最も多かったのですが、なんと今年はベースアップ「10,001~15,000円」が33人でトップとなりました!

これは、物価高への対応として、ビルメン業界(特に系列系企業)にも「賃上げ」の波が本格的に到来していることを明確に示しています。
とはいえ、依然として「0円」と回答されている方も多く(定期昇給0円が17人、ベースアップ0円が26人)、企業規模や系列系・独立系の違いによって、給与改善の恩恵を受けられている会社とそうでない会社の「二極化」が進んでいるとも言えます。
個人の合計昇給金額(定期昇給+ベースアップ)
定期昇給とベースアップの金額を合算し、個人単位でどれくらい給料が上がったのかを1,000円刻みでまとめました。(※アンケートの選択肢の金額から概算の合計値を算出しています)
| 合計昇給金額 | 人数 |
|---|---|
| 20,001円以上 | 9 |
| 19,001~20,000円 | 1 |
| 18,001~19,000円 | 11 |
| 17,001~18,000円 | 4 |
| 16,001~17,000円 | 4 |
| 15,001~16,000円 | 4 |
| 14,001~15,000円 | 8 |
| 13,001~14,000円 | 4 |
| 12,001~13,000円 | 10 |
| 11,001~12,000円 | 3 |
| 10,001~11,000円 | 2 |
| 9,001~10,000円 | 4 |
| 8,001~9,000円 | 2 |
| 7,001~8,000円 | 6 |
| 6,001~7,000円 | 2 |
| 5,001~6,000円 | 5 |
| 4,001~5,000円 | 2 |
| 3,001~4,000円 | 1 |
| 2,001~3,000円 | 2 |
| 1,001~2,000円 | 2 |
| 1~1,000円 | 2 |
| 0円 | 9 |

定期昇給+ベースアップで1万円以上昇給した方は過半数を大きく超えています。
年収で考えると12万円以上(賞与にも反映されるのでそれ以上)アップということになりますので、かなり凄いことだと思います。
ヘタ・レイでも、インフレや増税で自由に使えるお金はあまり増えてないかもしれませんが・・・。


ベースアップが実施された注目のビルメン会社
今回のアンケートでも、金額以外にコメントや企業名を提供していただきました。特に大幅なベースアップが実施された企業を中心に紹介します。
ベースアップの金額が一律ではなく、基本給の〇%であったり、役職によって変動がある場合もありますので、ここに掲載されている金額が該当企業の全社員共通ではない可能性があります。
株式会社アサヒファシリティズ
今年で5年連続ベースアップです。
・定期昇給:4,501~5,000円
・ベースアップ:10,001~15,000円
20代でも1万円程度のベアだそうです。定期昇給は期間未満のため無し
・定期昇給:0円
・ベースアップ:15,001~20,000円
竹中工務店系列のビルメン会社「アサヒファシリティズ」は、なんと5年連続のベースアップです!若手でもしっかりと恩恵を受けられる体制が整っているのは素晴らしいですね。
2名の方が投稿しており、お二方とも1万円以上のベースアップとのことなので、確証がもてる情報だと思われます。


鹿島建物総合管理株式会社
今年度は平均6.6%ベースアップとの事。定期昇給とベースアップの比率は適当。トータル16000円くらい上がった。
・定期昇給:5,001~6,000円
・ベースアップ:10,001~15,000円
昨年も話題になった「鹿島建物総合管理」ですが、今年も平均6.6%の大幅なベースアップを実施したようです。定期昇給と合わせて月給が大きく上がっており、勢いを感じます。


オリックス・ファシリティーズ株式会社
4年連続のベースアップです。
例年1万円でしたが、今年はとくに多かった模様
・定期昇給:7,001~8,000円
・ベースアップ:15,001~20,000円
オリックス・ファシリティーズでも4年連続のベースアップが報告されています。大手系列系は継続的な賃上げを行う体力がしっかりあることが窺えますね。


カナデビア系列会社(旧:日立造船)
昨年は1.2万円、今年は1.5万円のベースアップです。
定期昇給は1000円です。賞与は4.5か月分になります。
・定期昇給:501~1,000円
・ベースアップ:10,001~15,000円
ベースアップ1.5万円は非常に大きいです。さらに賞与も4.5ヶ月分とのことで、年収ベースで見るとかなりの待遇改善になっているはずです。
その他の注目コメント
- グローブシップ
【定期昇給:501~1,000円 / ベースアップ:10,001~15,000円】
「独立系にしてはベースアップが思ったより上がったのは驚いた。しかし他社(特に系列系)はそれ以上上がっていると思う。」
【定期昇給:1,501~2,000円 / ベースアップ:10,001~15,000円】
「去年資格を結構取れたおかげで資格手当が0だったのが月々2万円近く貰えるようになりました!」 - 東京ガスファシリティサービス
【定期昇給:9,001~10,000円 / ベースアップ:10,001~15,000円】
「ベースアップ1.2万」 - イオンディライト
【定期昇給:4,001~4,500円 / ベースアップ:7,001~8,000円】
「昨年もベア7000円ありました。異業種から転職して丸2年になる40代前半、正社員です。」 - パナソニックファシリティーズ
【定期昇給:2,501~3,000円 / ベースアップ:10,001~15,000円】
「ここ数年ベアがあるのは系列系の良さかなと思います。」 - 朝日建物管理
【定期昇給:1,501~2,000円 / ベースアップ:0円】
「社員等級で定期昇給額は変わります。」 - 日本管財
【定期昇給:0円 / ベースアップ:0円】
「最低賃金なので基本的に10月に昇給します。」 - ピーオーテクノサービス
【定期昇給:0円 / ベースアップ:0円】
「今回から人事制度の変更で定期昇給の3000円がなくなりました。」 - 太平ビルサービス
【定期昇給:7,001~8,000円 / ベースアップ:4,501~5,000円】
「基本給、資格手当、調整手当、役職手当、ボーナスだけでは年収400万円に届かない。」
このように、ベースアップだけでなく、資格手当などの各種手当が組み合わさることで一気に月給が数万円アップするケースも多数報告されています。
まとめ:待遇の「二極化」をどう生き抜くか
今年のアンケート結果を見て最も強く感じたのは、「賃上げできる会社」と「できない会社」の差がはっきりと出てきているということです。
物価高が直撃する中、ベースアップで月給が1万円以上上がる環境にいるか、数年間昇給が0円の環境にいるかでは、生涯年収や生活のゆとりに雲泥の差が生まれます。
もし今、ご自身の会社の昇給制度に不安を感じているなら、待遇改善に積極的な系列系や優良独立系への転職を視野に入れるのも一つの有効な手です。
そのための武器として、ビルメン4点セットや三種の神器などの資格取得は今後ますます重要になってくるでしょう。
今年の大幅なベースアップの流れに乗れた方はおめでとうございます!乗れなかった方も、資格取得と情報収集で次のチャンスを掴みに行きましょう!
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