ビルメン4点セットの年収は?ビル管理の基本資格は収入アップに繋がるのか。
ビルメンって4点セットを揃えることを推奨してるけど、実際に年収は増えるの?
ビルメン4点セットを揃える目的は、未経験でビルメン業界に転職するときに、書類選考や面接の通過率を上げるためです。年収アップに繋がるかどうかは・・・
ビルメン4点セットとは、「第二種電気工事士」、「危険物取扱者乙種4類」、「第三種冷凍機械責任者」、「2級ボイラー技士」の4つの資格の事を指します。
それぞれの勉強時間は50~100時間程度必要なので、全部揃えるとなると結構大変です。
頑張って勉強したのですから、年収にも反映してほしいですよね。
というわけで、この記事ではビルメン4点セットを揃えて働いている人の年収相場を紹介したいと思います。
ビルメン全体の平均年収は?
そもそもビルメンの年収相場っていくらくらいなの?
薄給なんでしょ?
ビル管理士の年収を紹介する前に、ビルメン全体の年収相場からお見せしたいと思います。
年収相場の算出にあたっては、当ブログで実施したビルメン年収アンケートを利用しています。
対象者は全部で185人となります。
ビルメン年収相場 |
338万円 |
あくまで平均年収なので、200万円台の人もいれば、500万円を超える年収を貰っている人もいます。
日本経済がインフレ傾向にあるため、系列系ビルメン会社などは基本給のベースアップを実施しているようです。
そのため。今後はもう少し平均年収が上がることが予想されます。
ビルメン4点セット持ちの平均年収は?
それではビルメン4点セットを全て揃えた人の平均年収を公開したいと思います。
本データは、全体年収のアンケートと資格所持率アンケートの結果を使って算出した数値になります。
なお、この年収はビルメン4点セットを全て揃えた人だけに限定しており、ビルメン3種の神器を1個でも持っている人は除外しています。
- OK (保有資格)電工二種、2級ボイラー、冷凍3種、危険物乙4
- NG (保有資格)電工二種、冷凍3種
- NG (保有資格)電工二種、2級ボイラー、冷凍3種、危険物乙4、電験三種
ビルメン4点セットの年収相場 |
319万円 |
なんと、ビルメン全体の平均年収338万円よりも下がってしまいました。
この原因としては、おそらくビルメン4点セットを揃えている人の多くが、3種の神器のいずれかを所持しているためだと思われます。
3種の神器持ちを除外してしまった関係で、高い年収帯の人が減ってしまい平均年収を下げてしまった可能性が高いです。
ちなみに、俗に言う無資格者と呼ばれるビルメン4点セットも三種の神器も所持していない人の平均年収は約270万円でした。
無資格者と比べた場合、ビルメン4点セットを揃えた人の平均年収は49万円高いことがわかりました。
ビルメン4点セットコンプリート | 無資格者 |
平均年収:319万円 | 平均年収:270万円 |
やはり無資格と比べると大きな差がありますね。
しかし、そこそこ難しい試験を4つもクリアした割には恩恵が少ない気がします。
ちなみに私がビルメン3点セット(電工二種、危険物乙4、2級ボイラー)だけで内定を貰った会社は、年収250万円と300万円の2社だけでした。
ビルメン4点セットだけで高額な年収は難しい?
さて、先ほどビルメン4点セットコンプリートで平均年収319万円という結果が出ましたが、4点セットだけだと高年収は難しいのでしょうか。
結論から言いますと、難しいけど不可能ではないと思います。
高年収がどのくらいの金額を指すのかは人によって違うと思いますが、今回のアンケートでもビルメン4点セットだけで年収500万円を超えている方もいました。
例えば、若いうちにビルメン4点セットだけ取得して(無資格でもOK)上位の系列系に潜り込み、あとは長く勤務していけば勝手に昇給していきますので、40代になる頃には年収500万円近くに到達しているはずです。
昇給がほとんど無い下位ランクの独立系だとこのプランは不可能なのでご注意ください。
★年収が高いビルメン会社選をお探しなら、以下のビルメン会社ランキングの記事を参考にしてください。
ビルメン4点セットを取るメリット
さて、ビルメン4点セットの平均年収にはガッカリだったと思いますが、果たしてはビルメン4点セット自体に意味は無いのでしょうか。
これは私の考えですが、全くそんなことは無いと思います。
むしろメリットが多いくらいなので、いくつか紹介したいと思います。
ビルメンの転職に有利
ビルメンの求人を検索してみるとわかると思いますが、応募条件の項目に第二種電気工事士などが記載されていることがあります。
企業が推奨している資格である以上、ビルメン転職活動では確実に役に立ちます。
とくに若さという武器が無い中高年にとって、資格で武装することはビルメン転職を成功させるために必須であるといえます。
中高年から未経験でビルメンに応募するのであれば最低でも第二種電気工事士だけは取得してください。
資格手当で年収が上がる
ビルメン4点セットだけでは高収入は狙えないことがわかりましたが、資格手当で月給を少し増やすことは可能です。
以下、ビルメン4点セットの資格手当の相場です。
- 第二種電気工事士(2000円/月)
- 危険物取扱者乙種4類(1000円/月)
- 第三種冷凍機械責任者(2000円/月)
- 2級ボイラー技士(2000円/月)
当ブログで実施した資格手当アンケートの結果から算出した中央値ですが、全て所持していれば毎月7000円も月給が増えます。
この金額はあくまで中央値なので、もっと高い資格手当を支給する会社もあります。
年収にすれば10万円近く増えることになるので、ビルメン4点セットを集めない理由は無いと思います。
でも資格取得するのにお金かかるよね・・。
確かにビルメン4点セットを全部揃えようとすると、教材代や受験料だけで10万円は超えてしまいます。
しかし長い目で見ればプラスになりますし、会社が受験料や教材代を負担してくれる場合もあるので、メリットの方が大きいと思いますよ!
ビルメン以外の職種に転職も可能
ビルメン4点セットはビルメン以外の職種でも活かせます。
例えば、以下のような仕事があります。
- 第二種電気工事士:電気工事士【関連記事】電気工事士の仕事内容を紹介
- 危険物取扱者乙種4類:ガソリンスタンド、危険物を運搬するトラック運転手
- 第三種冷凍機械責任者:冷凍倉庫の管理、地域冷暖房
- 2級ボイラー技士:地域冷暖房【関連記事】地域熱供給の仕事とは?
今後ビルメンの仕事が無くなるようなことはありえないですが、ビルメンから転職したくなる可能性はありますので、その際に資格を持っていれば転職先の候補が広がる点は有難いことですよね。
上位資格に挑戦する際のきっかけになる
ビルメン業界で働いていれば、いずれ上位資格であるビルメン三種の神器を取得したいと考えている人は多いはずです。
しかし、ビルメン三種の神器である電験三種やビル管理士などは、勉強する範囲が広く内容も難しいため普段から勉強をしない人にとっては大きな壁になります。
そこでビルメン4点セットのような手軽に取れる資格を最初に勉強しておくことで、気持ちに自信と余裕が生まれますし、資格勉強のコツなども会得出来るので、上位資格にも挑戦しやすくなります。
長距離マラソンと同じで、いきなり長いコースを走るのではなく、練習しながら徐々に距離を伸ばしていき身体を慣れさせていくことが大事ってことですね。
まとめ
この記事ではビルメン4点セットの年収について紹介しました。
4点セットはビルメンの基本資格となるため、未経験者の転職活動の際に大きな効果を発揮するのですが、年収に直接結びつくかというと微妙なところです。
給料への影響といえば資格手当くらいですかね・・
そのため、ビルメンだからといって必ずしも4点全部を揃える必要は無く、一部を取得するだけでも十分だと私は思っています。
もしどれか一つに絞るのであれば、転職活動で一番役に立つ第二種電気工事士をオススメします!
そして、資格取得で年収を上げたければビルメン4点セットや消防設備士ではなく、やはりビルメン三種の神器を取得することが一番だと思います。
★以下の記事では、ビル管理士と電験三種を取得した場合のそれぞれの年収を特集しています。
★以下の記事ではビルメン4点セットの必要性について特集していますので、是非読んでみてください!
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