【2025年12月最新】大手空調設備会社（サブコン）10社の売上高・平均年収ランキング！前年度から大きく年収アップした企業多数！

空気環境を適切な状態に保つために必要な空調設備は、ビルや商業施設、電車の中など様々な場所で使われており、これらの設置工事を行うのが、サブコンといわれる企業になります。

また、設備は経年で劣化するためメンテナンスや交換が必要ですし、建物の用途が一部変更になる場合などは、改修工事も必要となります。

そのため、空調設備工事を行うサブコンの仕事は常に安定した需要があり、日本国内での空調設備業の市場規模は約1兆3000億円と言われています。

このような背景から、建設業界で働く人の就職先としても空調設備工事のサブコンは人気があります。

しかし、大小様々なサブコン企業があるため、どの企業がホワイトなのかわかりませんよね。

というわけで、この記事では空調設備工事を主な事業としているサブコン企業を、上場企業に限定して「売上高」と「平均年収」に分けてそれぞれランキング形式で紹介します。

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※本ランキングに掲載している売上高や平均年収は、各企業の2024年度（2025年現在の最新）の有価証券報告書を参考に作成しています。

サブコンとは「空調設備工事以外にもある」

企業のランキング紹介の前に、サブコンについて詳しく解説しておきます。

サブコンとは、Subcontractor（サブ コントラクター）の略語、建設工事において、電気、水道、空調、ガス、通信などの各種設備の設置やメンテナンスを専門的に行う企業のことを指します。

例えば、ビルの建築プロジェクトがあったとした場合、ゼネコン業者が元請けとなり、施主（工事を発注する人）と工事請負契約をします。

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サブコンは、元請けとなったゼネコンの下請けとして工事に参加し、それぞれのサブコン企業が得意とする電気や空調などの設備工事を請け負います。

このように、それぞれの工事に関して専門性の高いサブコン企業に業務を分散することで、コストを削減することも出来ますし、工事を効率良く進めることが可能となります。

ちなみに、29種類ある建設業の中で、空調設備工事は「管工事」に該当します。

管工事には他に、給排水工事、冷暖房設備工事、ガス配管工事、ダクト工事、冷暖房設備工事などがあります。

大手空調設備会社・管工事（サブコン）売上高ランキング

それでは、2025年最新の大手空調設備会社（サブコン）の売上高ランキングの発表です。

順位	社名	売上高
1位	高砂熱学工業	3816億円
2位	大気社	2762億円
3位	三機工業	2649億円
4位	ダイダン	2627億円
5位	新日本空調	1376億円
6位	朝日工業社	919億円
7位	日比谷総合設備	897億円
8位	テクノ菱和	841億円
9位	日本空調サービス	644億円
10位	大成温調	625億円

2025年最新の売上高を調査したところ、1位は高砂熱学工業が3816億円でした。2位は大気社で2762億円、3位は三機工業で2649億円と続きます。

ちなみに、空調工事業界は市場規模が拡大しており、ほとんどの企業が前年度よりも売上高を大きく伸ばしていました。

大手空調設備会社・管工事（サブコン）平均年収ランキング

次に、2025年最新の大手空調設備会社（サブコン）の平均年収ランキングです。
なお、平均年収は企業を決めるうえで重要な要素になるので、前年の2024年度よりも上昇した企業は赤文字、逆に減少した企業は青文字で金額を記載しています。

順位	社名	2025年度	2024年度
1位	大気社	11,811,745円	10,684,654円
2位	高砂熱学工業	11,291,000円	10,285,000円
3位	朝日工業社	10,896,505円	10,119,408円
4位	三機工業	10,783,866円	8,783,449円
5位	ダイダン	10,664,362円	9,052,522円
6位	新日本空調	9,852,976円	9,551,208円
7位	テクノ菱和	9,803,000円	8,098,000円
8位	日比谷総合設備	9,629,666円	10,089,515円
9位	大成温調	7,257,585円	6,859,721円
10位	日本空調サービス	6,589,298円	6,265,218円

2025年発表の各社の有価証券報告書によると、平均年収1位は大気社で1181万円でした。なんと1000万円を超えており、鹿島建設のようなスーパーゼネコンと同程度の年収となっています。

2位は高砂熱学工業で1129万円、3位は朝日工業社で1089万円、4位は三機工業で1078万円と続きます。

5位までの企業は平均年収1000万円を超えていますので、空調系サブコン企業の人気が高い理由がわかります。

ランキング最下位となっている日本空調サービスでも平均年収600万円超えですので、日本のサラリーマンの平均年収である約450万円よりも遥かに高い金額となっています。

ちなみに、日比谷総合設備と富士通ゼネラル以外の企業は、前年度よりも平均年収が大きく上昇していました。

働きやすさの証！平均勤続年数ランキング

「ホワイト企業」を見極めるには、年収の高さだけでなく、「その会社で社員がどれだけ長く働いているか」が極めて重要です。

建設業界、特に施工管理は業務負荷が高くなりがちですが、平均勤続年数が長い企業は、労働環境の改善や充実した福利厚生により、社員の定着に成功している証拠になります。

ここでは、各企業が公開している平均勤続年数について5位まで紹介します！

順位	社名	平均勤続年数
1位	日比谷総合設備	18.5年
2位	朝日工業社	18.4年
3位	三機工業	18.2年
4位	大成温調	17.4年
5位	ダイダン	16.6年

上位3社は、社員の平均勤続年数が18年を超えており、日本の平均勤続年数（約12.4年）と比較しても極めて高い水準です。これは、企業文化、福利厚生、キャリアパスが充実していることを示唆します。

空調業界の巨人！メーカー系企業の紹介（ランキング対象外）

この記事では、空調設備の「設計・施工管理」を主軸とするサブコン（管工事会社）のランキングを紹介しますが、その前に空調業界の圧倒的なシェアを占める「空調メーカー」について触れておきます。

ダイキン工業や富士通ゼネラルといった企業は、エアコンや冷凍機といった空調機器を「製造・販売」することを主な事業としています。

これらのメーカーは、年間数兆円規模の売上高を誇り空調業界全体をリードする大企業ですが、サブコンとは言えませんのでランキングからは除外しています。

なぜ大手空調メーカーはランキングから除外するのか？

結論から言うと、メーカーとサブコンではビジネスモデルが根本的に異なるため、施工管理への転職を目指す方にとって比較対象として適切ではないからです。

1. 業態の違い：
   • メーカー（ダイキンなど）： 機器の設計・製造・販売が主軸です。
   • サブコン（高砂熱学、大気社など）： メーカーの機器を仕入れて現場で設置・調整する「設備工事」が主軸です。
2. 転職後の職種の違い：
   • メーカーの採用は「研究開発」「生産管理」「営業」などが中心です。
   • サブコンの採用は「施工管理」「設計」が中心となり、現場の知識や資格を活かしやすいのがサブコンです。

ただし、これらの大手メーカーも、メンテナンスや工事部門を持つ子会社を通じて設備工事事業を展開しており、業界の繋がりは非常に深い点は理解しておく必要があります。

もしあなたが「現場の施工管理」や「技術者」としてキャリアアップを考えているなら、ランキングで紹介する空調設備工事サブコンの企業群を比較検討することを強く推奨します。

他のサイトで紹介しているサブコンランキングでは、メーカーも一緒にランキングされている場合がありますので勘違いしないようしてください。

大手空調・管工事（サブコン）会社の詳細情報

ランキングで紹介した企業の詳細情報を掲載しておきます。

簡単に事業内容なども紹介していますが、どの企業も複数の事業を手が掛けているため、ここに記載されているのはごく一部だと思ってください。

ランキング上位のサブコン会社の就職にオススメの資格

ここではランキング上位の空調設備会社（サブコン）に入社するためのオススメの資格を紹介します。

電気工事士

空調設備は電気をエネルギー源として動作するため、設置や改修工事において電気工事士の資格が必要となる場合があります。

電気工事士は第二種と第一種にわかれていますが、第一種を取得するためには実務経験が必要なので、まずは入門用の第二種電気工事士を取得して就活を勧めることをオススメします！

ちなみに、現在の電気工事士試験は一種、二種ともに年2回実施となり、かなり取得しやすくなっています！

電気工事士関連の記事をいくつか執筆していますので、この記事と一緒に読んでおいてください。

【関連記事】第二種電気工事士について取得方法などを徹底解説

【関連記事】第一種電気工事士の必要性について解説します

管工事施工管理技士

大手のサブコンでは、仕事に慣れてくると管理者のポジションで働くようになります。

そんなときに必要になる資格が、施工管理技士です。

施工管理技士は扱う工事内容に応じて7つに分類されており、空調設備工事は管工事施工管理技士が必要になります。

この資格は、1級、2級と分かれており、1級管工事施工管理技士の資格を取得していると、一般建設業及び特定建設業の営業所で専任技術者の職につくことができます。

また2級管工事施工管理技士の資格を取得していると、一般建設業の営業所で専任技術者の職につくことができるようになります。

しかも、1級管工事施工管理技士、2級管工事施工管理技士ともに、建設工事現場に必ず置かなければならない主任技術者の有資格者としても認められているが、監理技術者は1級管工事施工管理技士の資格を有するものでなければならないという決まりがあります。

空調サブコンで働くメリット：高待遇とキャリアアップ

空調設備工事のサブコンへ転職することで得られる主なメリットは、「報酬」と「キャリアの可能性」の飛躍的な向上です。

1. 年収1,000万円以上も狙える高い報酬水準

ランキングで示した通り、大手サブコンの平均年収は日本の平均を大きく上回り、1,000万円を超える企業も少なくありません。

• 資格手当の充実: 施工管理技士や電気主任技術者などの資格に対して、毎月高額な資格手当が支給されるため、年収を底上げできます。
• 残業代: 業務量は多いですが、上場企業では残業代がしっかりと支払われるため、頑張りが報酬に直結します。

2. スケールの大きな仕事で技術者として成長できる

サブコンの仕事は、超高層ビル、大規模商業施設、プラントなど、数億円〜数十億円規模のプロジェクトが中心となります。

• キャリアアップ: 経験を積めば、現場の全工程を管理する主任技術者・監理技術者として活躍でき、技術者としての市場価値が飛躍的に向上します。
• 専門性の深化: ビルメンで培った設備の知識を、「設計・施工」という上流工程で活かすことができます。

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空調サブコンで働くデメリット：入社前に覚悟すべきこと

高待遇の裏には、大きな責任と負荷が伴います。特にビルメンのような安定した働き方から転職する際に、覚悟しておくべきデメリットは以下の3点です。

繁忙期は避けられない長時間労働と休日出勤

これがサブコンの最大のデメリットであり、平均勤続年数が短い企業がある主な理由です。

• 工期のプレッシャー: 納期厳守のため、工期の終盤やトラブル発生時は残業が常態化しやすく、体力的・精神的な負担が大きくなります。
• 休日返上: 現場が稼働している土日に出勤し、代休を取得するのが一般的な働き方です。ワークライフバランスを重視する方は注意が必要です。

全国転勤は避けられない

大規模な建設プロジェクトは全国各地で行われるため、基本的に転勤は避けられません。

• 単身赴任: 数年単位で現場が変わるため、家族がいる方は単身赴任になる可能性が高いです。
• 引越し: 現場が変わるたびに引越しが発生し、生活基盤を安定させることが難しい場合があります。

3. 大きな責任と人間関係のストレス

施工管理は、現場の安全、品質、コスト、工期すべてに責任を負うポジションです。

• 板挟み: 元請けのゼネコン、施主、そして数十社の協力業者との間に立って調整を行うため、人間関係のストレスや精神的なプレッシャーが非常に大きくなります。
• トラブル対応: 現場で事故や重大なトラブルが発生した場合、その責任は施工管理者に集中します。

これらのメリットとデメリットを比較検討し、「高収入と大規模な仕事の経験」のために「激務と転勤のリスク」を許容できるかを慎重に判断することが、サブコン転職の成功に繋がります。

ランキング上位の空調設備会社（サブコン）に転職するオススメの方法

サブコンの求人は、ハローワークで検索すれば簡単に見つかります。

しかし、今回のランキングで紹介したような大手企業はハローワークには求人を出していないことが多いため、サブコン業界に強い転職エージェントを利用することをオススメします。

転職エージェントでは、大手上場企業や一般の求人サイトには出てこない非公開のレア求人などを扱っているため、年収アップやワークライフバランスを改善したい方に特にオススメです。

全て無料で利用出来ますので、会社選びで失敗したくない方は是非使ってみてください。

以下の記事では、サブコン業界の転職に強いオススメのエージェントを5つ紹介していますので、転職サイト選びに悩んでいる方やホワイト企業が見つからなくて困っている方は試しに登録してみてください。

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働き方改革などと言われていますが、建設業界はまだまだブラック企業が多いため一般の転職サイトを使った転職活動はあまりオススメできません。

まとめ「年収1,000万円を狙えるサブコン企業で働こう！」

この記事では大手の空調設備工事会社を「売上高」と「平均年収」に分けてランキングで紹介しました。

地元だけで営業しているような小さな設備工事会社と違い、大手では大規模な工事に携わることができる点や、1000万円クラスの年収・充実した福利厚生など魅力的なところが多いです。

また、大手企業は中小零細と違い、人材も豊富なので一人一人にかかる労働負荷も少ない場合が多いです。

その反面、「定期的に転勤がある」、「マネジメント能力が必要」など大手ならではの大変さもありますので、会社選びは自分一人で決めずに知り合いに相談するなどして慎重に決めたほうが良いかなと思います。

先ほど紹介した転職エージェントでも、こういったキャリアプランの相談に乗ってくれますので、自分にとってのホワイト企業探しのために是非活用してみてください。

★ここで紹介しているような大手の空調設備工事会社は、施工管理の要素も含まれます。施工管理の仕事内容については以下の記事で紹介しています。

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